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妻の子
「妻の子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
妻の子の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ごろにお嫁に来たんだそうですが、その人は二度添いで、今年|三歳《みっつ》になる先
妻の子供があるんです。きのうの夕方、その子供をつれて八郎兵衛新田にいる親類の家へ....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
驚かされた。 家は上と下とに二軒あった。下は妾宅で上は本宅だった。長男が一人本
妻の子でしかもそれは馬鹿で、あとはみな男も女も綺麗な、もと烏森とかにいたという妾....
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
というものは苦しいものです。私は幼い時からその冷たい力に触れました。実は私は父の
妻の子では無いのです。 唯円 (驚く)それは初めて承ります。 善鸞 私の母は稲田....
「愚人の毒」より 著者:小酒井不木
健吉くん一人は未亡人にとって義理の仲なのであります。義理の仲といっても、主人の先
妻の子というのではありません。奥田氏夫妻は主人が四十歳を過ぎ、夫人が三十歳を越し....
「蛍」より 著者:織田作之助
、御寮はん、笑うてはる場合やおへんどっせと口軽なおとみという女中もいた。お定は先
妻の子の伊助がお人よしのぼんやりなのを倖い、寺田屋の家督は自身腹を痛めた椙に入聟....
「山の神殺人」より 著者:坂口安吾
実は不二男は当年三十三にもなっている。 平作は今の女房に頭があがらないから、先
妻の子の不二男にやさしい言葉をかけてやったこともない。不二男は少年時代からまるで....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
いな、と思ったのは理りで、日中は山の神の信者が相当数訪れるのである。津右衛門の先
妻の子で、肺病の玉乃、今はもう三十九のウバ桜であるが、どうやら行者志呂足の愛人と....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
子が生れて、もはや風守はキチガイでもないのに座敷牢へ閉じこめられている。それは後
妻の子を後嗣にしようという土彦夫妻の陰謀だというようになった。ところが、ヒョウタ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
てしまえ、と命じて、料理屋へ小僧にださせた。 今や左近は七十五。ミネは五十。先
妻の子ムラクモはミネと同年の五十。ミネの長男正司は三十。次男月村幸平は二十五。常....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
から私たちのお部屋へはいらないように」 折にふれて、こう云う。大学生の由也は先
妻の子だが、兄が三枝子やオソノに用を云いつけるのにもヤキモチをやいて、兄がそうし....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ビだもの、喜々として看病にはげむ道理ね」 妙子は薄笑いを浮かべて考えた。 先
妻の子は妙子だけだ。サナエの実子は雄一という八ツの息子一人であった。サナエにとっ....
「地上」より 著者:島田清次郎
伝右衛門には容太郎という一人の男子があった。彼は二十六の青年で、伝右衛門の先
妻の子であった。容太郎の母は同じ村の青木という百姓の娘で、伝右衛門との間に容太郎....
「回想録」より 著者:高村光太郎
人で、それから隠居して、父が当主になったのである。 父には兄があって、それは先
妻の子供で後まで中島と言っていたが、相当うまい大工であった。父は金華山のお寺に貰....
「ある恋の話」より 著者:菊池寛
時、相手の宗兵衛は四十七だったと云うのですから、祖母とは三十違いです。それに、先
妻の子が男女取り交ぜて、四人もあったのですから、祖母の結婚生活が幸福でなかったの....
「古事記」より 著者:太安万侶
ククマモリ姫と結婚してお生みになつた御子はアシカガミワケの王お一方です。またある
妻の子は、オキナガタワケの王です。すべてこのヤマトタケルの命の御子たちは合わせて....