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姉妹
「姉妹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
姉妹の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
のは何がある。切り回しよく見かけを派手《はで》にしている割合に、不足がちな三人の
姉妹の衣類諸道具が少しばかりあるだけだ。それを叔母は容赦もなくそこまで切り込んで....
「或る女」より 著者:有島武郎
で、静々《しずしず》と二階へ上がって行った。
襖《ふすま》をあけて見ると二人の
姉妹はぴったりとくっつき合って泣いていた。人の足音を姉のそれだとは充分に知りなが....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
。」 「…………。」 「どうだよ、おい、知らない奴があるか。お前、仲が好くって、
姉妹のようだと云ったじゃないか。
姉妹分が落籍たのに、その行先が分らない、べら棒が....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
そうは思えない。あなたもそうは思わない。神はそれをよしと見給うだろう。兄弟の日、
姉妹の月は輝くのに、人は輝く喜びを忘れている。雲雀は歌うのに人は歌わない。木は跳....
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
のけになると、眉のあとがいま剃立ての真青で。……(桔梗ヶ池の奥様とは?)――(お
姉妹……いや一倍お綺麗で)と罰もあたれ、そう申さずにはおられなかったのでございま....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
われても、手ですることには何の疎略はなかった。 「今に見ろ、このやっかい者に親も
姉妹も使い回されるのだ」 「それだから、なおやっかい者でさあね」 毎日洗われる....
「若菜のうち」より 著者:泉鏡花
近くに藁屋も見えないのに、その山裾の草の径から、ほかほかとして、女の子が――
姉妹らしい二人づれ。……時間を思っても、まだ小学校前らしいのが、手に、すかんぼも....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
がそっくりで、半四郎茶屋と呼ばれた引手茶屋の、大尽は常客だったが、芸妓は小浜屋の
姉妹が一の贔屓だったから、その祝宴にも真先に取持った。……当日は伺候の芸者大勢が....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
町や近在からも見識らぬ人たちがたずねて来て、この奇蹟を礼讃して行った。ラザルスの
姉妹のマリーとマルタの家は、蜜蜂の巣箱のように賑やかになった。 そういう人達に....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
したことはないんだけれど、一時は大病でね、内の病院に入っていたんです。東京で私が
姉妹のようにした、さるお嬢さんの従兄子でね、あの美術、何、彫刻師なの。国々を修行....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
えて金沢へ出て、女学校に通っていたのが、お綾と云う、ある蒔絵師の娘と一つ学校で、
姉妹のように仲が好かったんだそうです。 対手は懺悔をしたんですが、身分を思うか....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
第一の乙姫様と仰ッしゃるのが豐玉姫様、第二の乙姫様が玉依姫様、つまりこの両方は御
姉妹の間柄ということになって居るのでございますが、何分にも竜宮界の事はあまりにも....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
別れて咲きました。が、いずれ菖蒲、杜若。……二人は邑知潟の汀に、二本のうつくしい
姉妹であったんです。 長話はしたが、何にも知らずに……可心は再び杖を曳いて、そ....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
た一具じゃが、寺で葬るのに墓を穿った時よ。私が立合うて、思うには、祖父祖母、親子
姉妹、海山百里二百里と、ちりちりばらばらになったのが、一つ土に溶け合うのに、瀬戸....
「活人形」より 著者:泉鏡花
に知る業の無かりしかば、三年越しの流浪にて、乞食の境遇にも、忘れ難きは赤城の娘、
姉妹ともさぞ得三に、憂い愁い目を見るならむ。助くる術は無きことか、と頼母しき人々....