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姉様
「姉様〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
姉様の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
をひこつかせていましたが、たちまち身ぶるいを一つするが早いか、
「わん、わん、御
姉様《おあねえさま》の御姫様は、生駒山《いこまやま》の洞穴《ほらあな》に住んでい....
「国貞えがく」より 著者:泉鏡花
》の時、雛祭《ひなまつり》、秋の長夜《ながよ》のおりおりごとに、馴染《なじみ》の
姉様《あねさま》三千で、下谷《したや》の伊達者《だてしゃ》、深川《ふかがわ》の婀....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
、上手な。明後日学校へ持って行くのを、これから描くんだわ。」 「御手本は何です、
姉様の顔ですか。」 「嘘よ、そんなものじゃないわ。ああ、」 と莞爾して、独りで....
「妖術」より 著者:泉鏡花
大欠伸を、ああとする茜の新姐も、まんざら雨宿りばかりとは見えなかった。が、綺麗な
姉様を待飽倦んだそうで、どやどやと横手の壇を下り懸けて、 「お待遠だんべいや。」....
「朱日記」より 著者:泉鏡花
にもめげずに皆駆出すが、ああいう児だから、一人で、それでも遊戯さな……石盤へこう
姉様の顔を描いていると、硝子戸越に……夢にも忘れない……その美しい顔を見せて、外....
「海異記」より 著者:泉鏡花
助、数え年十三の大柄な童でござる。 掻垂れ眉を上と下、大きな口で莞爾した。 「
姉様、己の号外だよ。今朝、号外に腹が痛んだで、稲葉丸さ号外になまけただが、直きま....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
ともに、双方よりひたと褥の膝を寄す。 夫人 (親しげに微笑む)お亀様。 亀姫 お
姉様、おなつかしい。 夫人 私もお可懐い。―― ――(間。) 女郎花 夫人。(と....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
を二つならべたり、だったけれど、京千代と来たら、玉乗りに凝ってるから、片端から、
姉様も殿様も、紅い糸や、太白で、ちょっとかがって、大小|護謨毬にのッけて、ジャズ....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
、奥様々々ッて呼ぶの、嫌なこッた。」 「だって、円髷に結ってるもの、銀杏返の時は
姉様だけれど、円髷の時ゃ奥様だ。」 お貞はハッとせし風情にて、少年の顔を瞻りし....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
、そうするとね、貢さん、妹の小銀と云う子が感心じゃありませんか。今の母様の子で、
姉様の阿銀とはお肚が違っているのだけれど、それはそれは姉おもいの優しい子で、
姉様....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
かかる額のあたりに、皺手を合わせて、真俯向けに此方を拝んだ這身の婆は、坂下の藪の
姉様であった。 もう筋も抜け、骨崩れて、裳はこぼれて手水鉢、砂地に足を蹈み乱し....
「多神教」より 著者:泉鏡花
く離れたままで人を咒詛う。 仕丁 その、その俳優は、今大阪で、名は何と言うかな。
姉様。 神職 退れ、棚村。恁る場合に、身らが、その名を聞き知っても、禍は幾分か、....
「春昼後刻」より 著者:泉鏡花
それでもようござんす。それから○い顔にして、□い胴にして△に坐っている、今戸焼の
姉様だと思えばそれでも可うございます、袴を穿いた殿様だと思えばそれでも可いでしょ....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
人形というは向島に隠棲してから後、第二博覧会の時、工芸館へ出品した伏見焼のような
姉様や七福神の泥人形であって、一個二十五銭の札を附けた数十個が一つ残らず売れてし....
「活人形」より 著者:泉鏡花
ず、助けて下さる人は無し。あの高田に汚されぬ先に、いっそこのまま死にたいなあ、お
姉様はどう遊ばしたかしらの腰に縋りて、口説きたるには、泰助も涙ぐみぬ。 美人は....