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「威し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

威しの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
が(大王自身の反省)、軍事的に自信力を得た大王は更に南方に進み、墺軍の交通線を脅威して墺軍を屈伏せしめんとしたが、仏軍の無為に乗じて墺将カールはライン方面より転....
縁結び」より 著者:泉鏡花
ぷりの取次を、ちっとも先方気が着かずで、つい通りの返事をされたもどかしさに、声で威して甲走る。 吃驚して、ひょいと顔を上げると、横合から硝子窓へ照々と当る日が....
婦系図」より 著者:泉鏡花
へい、」 「今の、風説ならもう止しっこ。私は見たばかりで胸が痛いのよ。」 と、威しては可けそうもないので、片手で拝むようにして、夫人は厭々をした。 「いえ、一....
黒百合」より 著者:泉鏡花
これこれ暗くなった。天狗様が攫わっしゃるに寝っしゃい。」と帰途がけに門口で小児を威しながら、婆さんは留守にした己の店の、草鞋の下を潜って入った。 草履を土間に....
菎蒻本」より 著者:泉鏡花
言葉じりもしどろになって、頤を引込めたと思うと、おかしく悄気たも道理こそ。刑事と威した半纏着は、その実町内の若いもの、下塗の欣八と云う。これはまた学問をしなそう....
売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
ームへ出ようとすると、戸口の柱に、ポンと出た、も一つ赤いもの。 二威しては不可い。何、黒山の中の赤帽で、そこに腕組をしつつ、うしろ向きに凭掛ってい....
古狢」より 著者:泉鏡花
のかと、お町が更に怪しんで言うのであった。が、八ツや十ウのものを、わざと親たちは威しもしまい。……近所に古狢の居る事を、友だちは矜りはしなかったに違いない。 ....
山吹」より 著者:泉鏡花
しゃります。――未熟なれども、家業がら、仏も出せば鬼も出す、魔ものを使う顔色で、威してはみましたが、この幽霊にも怨念にも、恐れなされませぬお覚悟を見抜きまして、....
橋の上」より 著者:犬田卯
ゃんは、往きにもかえりにも、この頃では綾子を待ち伏せ、そして何かを話しかけたり、威しつけたりした。 彼女は圭太のように意気地なしではなかった。さぶちゃんなんか....
殺人の涯」より 著者:海野十三
ってんのよオ」と女房はニヤリと笑った。「あんたはあたしを殺したに違いないわ」 「威しっこなしサ。現在お前は私の傍にこうやって肩を並べて歩いているじゃないか」 ....
鷺娘」より 著者:大倉燁子
「云うときかないよ、殺しちゃうから」 そこに落ちていた小道具の短刀を突きつけて威した。 恰度その時、舞台ではまゆみが火焔模様の襦袢になって踊っているところだ....
食魔」より 著者:岡本かの子
に、睥睨しようとする職人上りで頭が高い壮年者と青年は自らの孤独な階級に立籠って脅威し来るものを罵る快を貪るには一あって二無き相手だった。彼等は毎日のように会わな....
巴里祭」より 著者:岡本かの子
奮が消えて来た新吉の青ざめた眼に稲妻形に曲るいくつもの横町が映った。糸の切れた緋威しの鎧が聖アウガスチンの龕に寄りかゝっている古道具屋。水を流して戸を締めている....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
を見抜いて居ってこのまま進んで行けば必ず ということを知って居る」とこういって威しつけたです。「そうですか。しかし私は死ぬことも知りません。また生れて来ること....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
ものか」 やはり美少年の噂のあるクラスの誰れ彼れが、その私たちをなぐると言って威した野球選手のYのチャームになったということを聞いて、私はひそかに軽蔑した。汚....