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娼妓
「娼妓〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
娼妓の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
が、町奉行所の申渡書では品川|宿旅籠屋安右衛門|抱とありますから、品川の貸座敷の
娼妓ですね。その
娼妓のお琴という女が京都の日野中納言家の息女だと云って、世間の評....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
もおろそかになって、火事を起し易いことにもなるんですが、時には放火もありました。
娼妓のうちにも放火をする奴がある。大阪屋花鳥というのも其の一人ですが、こいつはひ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
するのが、御賛成なかったとか申すことでごわりましたな。御説に因れば、好いた女なら
娼妓でも(と少しおまけをして、)構わん、死なば諸共にと云う。いや、人生意気を重ん....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
廃娼を実行したのは明治二十三年の春で、その当時妙義の町には八戸の妓楼と四十七人の
娼妓があった。妓楼の多くは取り毀されて桑畑となってしまった。磯部や松井田からかよ....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
であるからよろしくないというので、一度にみんな解放を命ぜられました。こんにちでは
娼妓解放と申しますが、そのころは普通一般に切解きと申しておりました。さあ、これが....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
詮議すると、かれは泣いて答えた。 「わたくしも元は相当の金持の家のせがれで、ある
娼妓と深く言いかわしましたが、両親がとても添わせてくれる筈はないので、女をつれて....
「春昼」より 著者:泉鏡花
のもあれば、分散した大所の娘御だと申すのもあります。そうかと思うと、箔のついた芸
娼妓に違いないと申すもあるし、豪いのは高等|淫売の上りだろうなどと、甚しい沙汰を....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
えるでございましょう。 その上、癡言を吐け、とお叱りを受けようと思いますのは、
娼妓でいて、まるで、その婦が素地の処女らしいのでございます。ええ、他の仁にはまず....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
ものだとか申しますのね。」 「そうですって。……『たそがれ』……というのが、その
娼妓――遊女の名だって事です。」 と、凜とした眦の目もきっぱりと言った。簪の白....
「月の夜がたり」より 著者:岡本綺堂
生という名をしばしば見た。梶井もその一人で、かれは二十二の秋、吉原のある貸座敷で
娼妓とモルヒネ心中を遂げてしまった。ひとり息子で、両親も可愛がっていたし、金に困....
「蜘蛛の夢」より 著者:岡本綺堂
とでございます。姉のお定は三五郎という山女衒――やはり判人で、主に地方の貸座敷へ
娼妓を売込む周旋をするのだとか申します。――の手へわたして、近いうちに八王子の方....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
とも見紛うた、世にも美しい娘なんです。」 彫玉の技師は一息した。 「……出稼の
娼妓の一群が竜巻の下に松並木を追われて行く。……これだけの事は、今までにも、話し....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
ツンとする時と、烈しく巫山戯て騒ぐ時には番ごと驚かされながら、ツンとしても美人の
娼妓のようでなく、騒いでも、売れる芸者のようでなく、品が崩れず、愛が失せないのに....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
演された。これは二代目河竹新七が巡査の保護、士族の乳貰、按摩の白浪、天狗の生酔、
娼妓の貞節、楠公の奇計という六題を五幕の世話狂言に脚色したもので、その正本は――....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
○十一月、新富座の二番目に「木間星箱根鹿笛」を初演。神経病の怪談にて、菊五郎の
娼妓おさよ、好評。 ○二月三日、三代目中村翫雀、大阪に死す、四十一歳。大阪の俳優....