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嫌忌
「嫌忌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
嫌忌の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
この村正の作刀が忌みきらわれた絶頂だったのです。なぜ、あれほどの名刀がそんなにも
嫌忌《けんき》されたか、この話の中心ともなるべきものでございますから、簡単にその....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
リトス、エムペドクレス、アナキサゴラス、デモクリトス/自然科学に対するアテン人の
嫌忌/プラトン、アリストテレス、ヒケタス、アルキメデス/アレキサンドリア学派/ユ....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
語ありてすこぶる自由的論旨を猶予なく発揮したり。しかして政府は毫もこれらの論述に
嫌忌を挾まず、当時は実に言論自由の世にてありき。 国権派の政治家、すなわち後の....
「死生」より 著者:幸徳秋水
故に短命なる死、不自然なる死ちょうことは、必しも嫌悪し忘弔すべきでない、若し死に
嫌忌し哀弔すべき者ありとせば、其は多くの不慮の死、覚悟なき死、安心なき死、諸種の....
「死刑の前」より 著者:幸徳秋水
、震死も、轢死も、縊死も、負傷の死も、窒息の死も、自殺も、他殺も、なんの哀弔し、
嫌忌すべき理由もないのである。 それならば、すなわち、刑死はどうか。その生理的....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
でなければ神慮には協わない。われ等は心から、そうした態度を歓迎する。われ等の最も
嫌忌するのは、そこに何等の批判も考慮もなしに、ただ外面のみを扮装した、似而非人物....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
た片言|隻語、たとえば「平次は猶もあら縄たくり」と言う一句から、荒々しいものへの
嫌忌の心を植えつけられ、「と言うもほとけ気徳右衛門」という一句からやさしい、慈し....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
者に関する限り、お浦という女は純潔じゃ! ……本来、拙者は女嫌いでな。いわば女性
嫌忌性なのじゃ!」 (それにしても) と、左門は、自分で自分を疑った。 (どう....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
自分の邪の心持が、自分ながら厭になることがあり、 (俺は悪人だ悪人だ!)と、自己
嫌忌の感情から、口の中で罵ることさえあった。 それに反して澄江に対しては、そう....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
したる佐幕思想――ということがそれである。したがって美作は同じ程度に、勤王思想を
嫌忌した。で、有名な宝暦事件、すなわち竹内式部なる処士が、徳大寺卿をはじめとして....
「妖怪学」より 著者:井上円了
を示すこと、実に容易なり。 まず、世間にて数につき、七、九、四などの数をいたく
嫌忌するがごとし。昔時、江戸火消しの数に、いろは四十七字を用い、これが組を分かつ....
「間人考」より 著者:喜田貞吉
。しかし実際にはその中の或るものがなお雑戸或いは品部として取り残され、特に触穢の
嫌忌を被る陵戸の徒は賤民の列に下された。その代りに従来賤民であった筈のヤッコすな....
「エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
に於いてはあえて賤しいものではなかったとは云え、不幸にして中世以来大いに世人から
嫌忌せられる事になったが為に、自ずからその従業者が賤まれ、したがって人から嫌がら....
「牛捨場馬捨場」より 著者:喜田貞吉
た祟りの話も、けだし普通民が牛馬も喰わなくなった後の産物かもしれぬ。 殺生肉食
嫌忌の宣伝から起った食肉禁忌の思想がだんだんとこうじて来て、従来もっぱら食肉用の....
「旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
から、屠殺を以て甚だしき悪事となし、したがって屠殺業者を悪人と云い、盛んにこれを
嫌忌したに無理はない。それが果して悪事であるか、また果して悪人であるかは今の問題....