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子心
「子心〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
子心の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
の人の姉様《あねさま》をひどくぶっ切って逃げたとよ、だから口惜しくってなんねえ、
子心にも兄さんや姉《あね》さんの敵が討《ぶ》ちてえッて心易い相撲取が有るんだ…風....
「山羊髯編輯長」より 著者:夢野久作
の心理状態がクルリと転向した。 西洋の名探偵心理から、一足飛びに、純粋の江戸ッ
子心理に寝返りを打った訳だ。もっとも好き好んで変化した訳じゃない。そうしなければ....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
は大いによろしいのだが、併し生即死的な社会科学的理論体系を造られては、戦死者も親
子心中者も政治犯死刑囚も、浮ばれないだろう。 文学的表象をウッカリ誤用すると、....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
死を遂げましたのは、此者が七歳の折でございますが、何うかして両親の敵を討ちたいと
子心にも心掛け、奉公中|暇を取って立帰り、其の者を取押えて、手に合わんときにはお....
「源氏物語」より 著者:紫式部
れる明石の心が哀れに思われて口へそのことは出ずにただ涙ぐんで姫君の顔を見ていた。
子心にはじめは少し恥ずかしがっていたが、今はもうよく馴《な》れてきて、ものを言っ....
「水鳥亭」より 著者:坂口安吾
がともかく生きていられたのは、大伯母さまのおかげです。さもなければ、本のために母
子心中していますとも」 信子の偽らぬ気持であった。克子にはきき古りた愚痴である....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
られ、米を買う金もなく、賭将棋には負けて裸かになる。細君が二人の子供を連れて、母
子心中の死場所を探しに行ったこともあった。この細君が後年息を引き取る時、亭主の坂....
「唇草」より 著者:岡本かの子
ん育ちの癖に貧乏して仕舞って、こどもを一人抱えてるんだ。うっちゃっときゃ、まあ母
子心中か餓死なんです」 「ご主人は」 「主人は、僕の農芸大学の先輩に当る園芸家な....
「旅役者の妻より」より 著者:矢田津世子
衰弱、鶴江は坐わる力なき程衰えて居ります有様は何んの罰か報いかと思われ、何度、親
子心中をねがったかしれません。 耐えかねて再び父の許にすがってやりましたが、父....
「凍雲」より 著者:矢田津世子
「心中ていえあ、俺んとこみてえに女蛙ばかり殖えちゃあ……なあ、親方、それこそ親
子心中でもしなけあならねえして」 「あぶらやさ下女にやったら? この頃あ、手不足....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
境だというなら――もし彼の全国における位置がそれだというなら……伝説のいわゆる獅
子心の女傑は、そんな場合になんの躊躇もしないはずだった。勇猛なる一撃をもって、立....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
思う。 例に引くのも胸の痛くなる話だが、この四五年来急に目に立って増して来た親
子心中、母がこの世をはかなんで見棄ててゆく場合に、まだ東西も知らぬ幼児を連れてゆ....