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「子熊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

子熊の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
なめとこ山の熊」より 著者:宮沢賢治
少し山を降りかけたら愕《おどろ》いたことは母親とやっと一歳になるかならないような子熊と二|疋《ひき》ちょうど人が額に手をあてて遠くを眺《なが》めるといったふうに....
空想日録」より 著者:寺田寅彦
また、何事とも知れぬ極度の恐怖に襲われて、氷塊の間の潮水をもぐって泳ぎ回る可憐な子熊もやがて繩の輪に縛られて船につり上げられる。そうして懸命の力で反抗しあばれ回....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
されるのが、ムク犬のことであります。 「ムクを見な!」 事実、米友は心からこの子熊をムク犬のように仕立てたいのでありましょう。そうしてお君もいないし、ムクも行....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
っと、おとなしくしてろ、そんなに動くもんじゃねえや」 米友が親切を尽すほどに、子熊がそれを受けていないことは相変らずで、食事から、尻の世話までも米友にさせて、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
方ヘ仮宅ガ出来タ、ソノ時、山ノ宿《しゅく》ノ佐野槌屋ノ二階デ、端場《はしば》ノ息子熊トイウ者ト大喧嘩ヲシタガ、熊ヲ二階カラ下ヘ投ゲ出シテヤッタガ、ソノ時、銭座ノ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
し、熊は熊だが、羆《ひぐま》や月の輪ではなく、まんまるく肥った熊の子であります。子熊ではあるけれども、熊は熊に違いないのです。家畜でなくて野獣のうちです。野獣の....
香熊」より 著者:佐藤垢石
とは縁が深い。私の父は茶人であって、私がまだ十歳位のころ、秩父山の方から、一頭の子熊を買ってきた。丸々と肥っているが、大きさは子犬ほどしかない。首輪をつけて、庭....
負けない少年」より 著者:吉田甲子太郎
がしにゆくがいいよ。氷の上に肉が沢山あるはずだ――雌熊が一匹、おとなになりかけの子熊が二匹だ」 母親の喜びようったらありませんでした。しかし彼はお母さんの喜び....
えぞおばけ列伝」より 著者:作者不詳
のであるが,この際はわざと反対側の不浄な場所を択んで祭場としたのである.それから子熊を女の貞操帯でしばって檻の中から引き出し,そこに連れて来て不意に棍棒で叩くと....
アイヌ宗教成立の史的背景」より 著者:知里真志保
である人間)という奇異な行事が行われておりました。檻の中から縄をつけて引出された子熊が、しばし場内で花矢などにたわむれた後、締め木にかけて殺され、皮を剥がれた後....