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字音
「字音〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
字音の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「国語音韻の変遷」より 著者:橋本進吉
いられた万葉仮名が古代支那においてどう発音せられたか(勿論その万葉仮名は、漢字の
字音をもって国語の音を写したものに限る。訓によって国語の音を写したものは関係がな....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
。歌は幾つの頃から誰に習うた」 この問いに対して、藻はあきらかに答えた。自分は
字音《じおん》仮名づかいを父に習ったばかりで、これまで定まった師匠に就いて学んだ....
「古代国語の音韻に就いて」より 著者:橋本進吉
ます。今日のハヒフヘホのような音は古くから支那にあって、今でも支那および朝鮮の漢
字音にそのまま残っております。例えば「上海《シャンハイ》」の「海」はhai、「漢....
「骨董」より 著者:幸田露伴
があるのではない。また、水に落つる声を骨董という。それもコトンと落ちる響を骨董の
字音を仮りて現わしたまでで、字面に何の義もあるのではない。畢竟骨董はいずれも文字....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
生かすであろうと思った。 これとは関係のないことであるが、「風流」という言葉の
字音が free, frei, franc などと相通ずるのはおもしろいと思う。....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
歯の形成はこの三者よりも一番人に近い。手が非常に長いから手長猿といい、また猿猴の
字音で呼ばる。その種一ならず、東南アジアと近島に産す。手を交互左右に伸ばして樹枝....
「かの女の朝」より 著者:岡本かの子
愛」と言うほのぼのとした言葉や字に相応しない、いやらしさをかの女は「夫婦」という
字音に感じる。ただ、今はひとのことで或る時、或る場合|一寸此の字が現われて来るの....
「「平家物語」ぬきほ(言文一致訳)」より 著者:作者不詳
よこしになったと云う事である。 上どう 上童、うへわらはと云ふべきのを此頃は
字音のさへに称へしなるか或は原書に上童と書きてありしを仮名にどうと書きあやまりし....
「水の女」より 著者:折口信夫
。 数多かった壬生部の氏々・村々も、だんだん村の旧事を忘れていって、御封という
字音に結びついてしもうた。だが早くから、職業は変化して、湯坐・湯母・乳母・飯嚼の....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
その字体は全く同じでも、もとより同字ではないからである。 中国の椿の場合はその
字音は普通チン(丑倫切)で、その植物はかのいわゆるチャンチンを指している。が、椿....
「植物知識」より 著者:牧野富太郎
ク 和名《わめい》として今日《こんにち》わが邦《くに》では、芍薬をシャクヤクと
字音《じおん》で呼んでいることは、だれもが知っているとおりであるが、しかし昔はこ....
「東洋文化史における仏教の地位」より 著者:高楠順次郎
居住しておったのであります。それでご承知の五十音の図でありますが、あの図は梵語の
字音の並べ方の通りであります。あれは吉備真備が作ったというようなことを伝えている....
「国号の由来」より 著者:喜田貞吉
始めて、唐との交通に際してもその文字が我が国号として用いられ、唐人はそれを自国の
字音のままに音読して、ニッポンの名が始めて世界的に認められたものであったと解せら....
「古事記」より 著者:武田祐吉
方や意義について説明している。歌謠の如きは、特に國語の原形を尊重するが故に、全部
字音による音韻表記の法によつた。本書では、すべて原文を省略したから、今參考として....
「古事記」より 著者:太安万侶
。文字を訓で讀むように書けば、その言葉が思いつきませんでしようし、そうかと言つて
字音で讀むように書けばたいへん長くなります。そこで今、一句の中に音讀訓讀の文字を....