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季節風
「季節風〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
季節風の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
、翌日の正午に近かった。 海の色も空の模様も、もうすっかり様子が変わり、西北の
季節風が氷のような冷たさを含んで船橋のあたりから吹き下ろしてくるのだった。彼はぶ....
「伸子」より 著者:宮本百合子
。 「どこ? 満州辺らしいね」 「ああ北満州ね。ひどい有様でしょう。毎年ある期間
季節風が吹く、それはこんな勢いだということを示したもの」 次のは、幾本もの大木....
「宇宙爆撃」より 著者:蘭郁二郎
河を、薪をたく川蒸気に乗って四日目につくシンタンの近くにございます、四月と十月の
季節風交替期のほかは雨も少く健康地だといわれましたけれど、ほんとうに、こんなに住....
「茶わんの湯」より 著者:寺田寅彦
っそう大仕掛けになって、たとえばアジア大陸と太平洋との間に起こるとそれがいわゆる
季節風で、われわれが冬期に受ける北西の風と、夏期の南がかった風になるのです。 ....
「田園雑感」より 著者:寺田寅彦
ぎ込む。そしてそれに紅白、あるいは紺と白と継ぎ分けた紙の尾を幾条もつけて、西北の
季節風に飛揚させる。刈り株ばかりの冬田の中を紅もめんやうこんもめんで頬かぶりをし....
「伊吹山の句について」より 著者:寺田寅彦
う理由について、筒井氏の説を引用すると、冬季日本海沿岸に多量の降雨をもたらす北の
季節風が、若狭近江の間の比較的低い山を越えて、そして広い琵琶湖上から伊勢湾のほう....
「日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
う概念のほとんど成立しない土地が多い。南洋では年じゅう夏の島がある、インドなどの
季節風交代による雨期乾期のごときものも温帯における春夏秋冬の循環とはかなりかけ離....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
住んでおり、その土地はモンスーン地帯にぞくしているということだ。 モンスーンは
季節風である。この風土的類型にぞくする日本は、さらに、突発的な
季節風に見舞われる....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
してきたのが、「スター紙」の山岳通マクブリッジ君。 「つまり、仰言る意味の風は、
季節風でしょうね。しかしそれはとうに計画のなかへ織り込みずみじゃありませんか。季....
「海陸風と夕なぎ」より 著者:寺田寅彦
して言うのである。従って夕なぎが完全に行なわれるためには、低気圧による風や、また
季節風のごときが邪魔をしない事が必要条件である。 夏期|瀬戸内海地方で特に夕な....
「夕凪と夕風」より 著者:寺田寅彦
とが出来る。その一つの因子というのは、季節季節でその地方一帯を支配している地方的
季節風と名づくべきもので、これは一日中恒同なものと考える。第二の因子というのは海....
「雪」より 著者:中谷宇吉郎
ゆくのである。 この時期は大体一月から二月にかけてであって、換言すると、冬期の
季節風の最も旺盛な時期に、裏日本に大雪が降るのである。雪が降り出し、地上に根雪《....
「「茶碗の湯」のことなど」より 著者:中谷宇吉郎
問題である突風の解釈にも導かれ、更に進んでは海陸風や山谷風、また大東亜の空を吹く
季節風にまでも、拡張されて行くのである。 昔の仙人は、一つの壺《つぼ》の中に森....