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学府
「学府〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
学府の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
歯齦《はぐき》からゆるみでるい軽い痛みを感じた。
不断はいかにも平民的で、高等
学府に学んでいる秀才を十分に尊敬しているといいたげな態度を示している新井田氏であ....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
のはとやすずめは西と東、上と下へ画然とわかれた。 親のある者、金のある者はなお
学府の階段をよじ登って高等へ進み師範へ進み商業学校へ進む、しからざるものはこの日....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
大臣と肩を並べる程偉かったから、知識と見識に於て優れた一流の新聞記者でさえ、最高
学府の権威に較べれば、光が薄かったかも知れない。まして普通の記者の学的素養は一般....
「北京・青島・村落」より 著者:豊島与志雄
い。古来支那では官吏は一流の文化人であった。地方の土豪劣紳にも、都市の老舗にも、
学府の長老にも、この文化人の後裔は多く、その伝統は濃い。彼等は好人兵に劣らずとい....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
密々に捜査本部へ招ぜられて、新十郎からきわめてこまかな取調べをうけた。牧田は最高
学府の教育をうけ私大の教師にまねかれるところを、密偵の話をきき、かねて邪教に興味....
「金の十字架の呪い」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
授であった。アメリカの大学において講ぜられた、彼の講演は欧洲において最も権威ある
学府においてさえ最上の権威として受け入れられた。彼の文学上の仕事は欧洲の過去につ....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
受けた青年の入店希望者もすこぶる多く、中等学校卒業者はもとより大学の商科その他の
学府を出た人々もあり、ことにそれら高等教育を受けた人々の入店希望にはそれぞれ事情....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
年騒ぎが非常に盛んであった。但し硬派の系統のものであった。何しろ中学が地方の最高
学府なので、上級生たちは筒袖がきまりなのに長い袂の着物を着て、煙草を吹かし、大人....
「勧善懲悪」より 著者:織田作之助
けたのが、丹造今日の大を成すに与って力のあった古座谷某である。古座谷はかつて最高
学府に学び、上海にも遊び、筆硯を以って生活をしたこともある人物で、当時は土佐堀の....
「縁談」より 著者:佐藤垢石
――容貌は、吊り合わぬ方が仲がいい―― という話があるから、女としては最高
学府を出ていることだし、ことによったら骨折り甲斐があるかも知れない。こんな風にも....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
も下宿の番地を知らしたきり位であまり居士とは通信もしなかったように思う。一段高い
学府に籍を置いたという厳粛な感じに支配せられて燈下に膝を折って下読みにいそしむ事....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
となって太政官に乗込もうというのが青年の理想であった時代であったから、天下の最高
学府の出身者が春廼舎朧という粋な雅号で戯作の真似をするというは弁護士の娘が女優に....
「明治の文学の開拓者」より 著者:内田魯庵
出したにも関らず、政治科でも法律科でもなくて文学科である。何といっても日本の最高
学府たる帝国大学に対しては民間私学は顔色なき中に優に大学と拮抗して覇を立つるに足....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
た。 やがて不気味なふん囲気の中に大隈侯銅像前で学生大会が開かれ、私が「自由の
学府早稲田大学が軍閥官僚に利用されてはいけない」との決議文を朗読したまではよかっ....
「ある完全犯罪人の手記」より 著者:酒井嘉七
。父は新しい配偶者を求めることなく、私は乳母の手によって養育された。父は私が最高
学府の教育を終ると、少くない資産を残して没した。――こういえば話は平凡である。し....