学資[語句情報] » 学資

「学資〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

学資の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
毛利先生」より 著者:芥川竜之介
ある。そら、そこで学校へ上げなければならない。上げれば――ええと――上げれば――学資? そうだ。その学資が入《い》るでしょう。ね。だから中々苦しい事が多い……」....
或る女」より 著者:有島武郎
をいじくっていた。 「僕のほんとうに行く所はボストンだったのです。そこに僕の家で学資をやってる書生がいて僕の監督をしてくれる事になっていたんですけれど……」 ....
星座」より 著者:有島武郎
《に》ず、すべての顔には今までのばか騒ぎに似ぬまじめさと緊張さとが描かれた。 「学資はどうする」 渡瀬が泣きだすとも笑いだすともしれないような顔をした。稀《ま....
義血侠血」より 著者:泉鏡花
小屋《あきごや》のうちに仮寝《うたたね》せし渠の懐《ふところ》には、欣弥が半年の学資を蔵《おさ》めたるなり。されども渠は危うかりしとも思わず、昼の暑さに引き替え....
麻雀殺人事件」より 著者:海野十三
口へ行っていると書いてあり、今一つはみどりの父からの手紙で、例によって子供たちの学資補助を仰いで恐縮であるという礼状が金五十円也という仮領収証と共に入っていた。....
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
結局、復一は鼎造の申出通り、金魚の飼養法を学ぶため上の専門学校へ行くことになり学資の補助も受けることになった。真佐子は何にも知らない顔をしていた。しかし、復一....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
ある、というふうな讃辞をしきりに投げかけた。 事実、かの女自身も、むす子に送る学資のため、そうとう自身を切り詰めている。また、甘い家庭に長女として育てられて来....
金属人間」より 著者:海野十三
「金成《かねなり》や、おまえは勉強をつづけたがいいぞ。そのかわりいままでみたいに学資や生活費をじゅうぶん送れないから、苦学《くがく》でもしてつづけたらどうじゃ」....
売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
、アワヤ咽喉に擬したのはその剃刀であるが。 (ちょっと順序を附よう。) 宗吉は学資もなしに、無鉄砲に国を出て、行処のなさに、その頃、ある一団の、取留めのない不....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
も、どんなに尋ねても、それと思うのが分らんのです。 第一、母親の姉ですが、私の学資の世話をしてくれます、叔母がそれを知りません。 ト夢のように心着いたのは、....
良夜」より 著者:饗庭篁村
かり、面目なきながら深沢に話せば、これも仰天し、「実は伯父ご様の御文中にも若干の学資を持たせ遣したりとあれば、それを此方へ御預かり申さんとは存ぜしが、金銭の事ゆ....
瓜の涙」より 著者:泉鏡花
野謹三、渠は去年の秋、故郷の家が焼けたにより、東京の学校を中途にして帰ったまま、学資の出途に窮するため、拳を握り、足を爪立てているのである。 いや、ただ学資ば....
雪柳」より 著者:泉鏡花
。紙帳も蚊帳もありますか、煎餅蒲団を二人で引張りながら、むかし雲助の昼三話。――学資を十分に取って、吉原で派手をした、またそれがための没落ですが、従って家郷奥能....
西航日録」より 著者:井上円了
学位を授かる。同氏は米国に渡りて以来、毎日労働しつつ修業を継続し、本邦より一銭の学資を仰がず、全く自力にて米国最第一の大学を卒業するに至りしは、日本青年学生の模....
青い風呂敷包」より 著者:大倉燁子
のお金を湯水のように使って妹の歓心を買っていましたが、遂々それがお父さんに知れ、学資を断れてしまいました。吉川さんはすっかり悲観して、少時姿を見せませんでしたが....