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「安井〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

安井の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
誰も知らぬ」より 著者:太宰治
誰も知ってはいないのですが、――と四十一歳の安井夫人は少し笑って物語る。――可笑《おか》しなことがございました。私が二十三歳....
吉良上野の立場」より 著者:菊池寛
(そらっ! また、いつもの癇癪だ)と、家来たちは目を見合わせて、二人の江戸家老、安井彦右衛門と藤井又右衛門の部屋へ走って行った。 内匠頭は、女どもに長上下《な....
桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
て信長に見せた処が、みだりに部署を離れたとて叱責された。 惟住五郎左衛門の士、安井新左衛門家元は鳴海の戦に十七騎を射落して居る。 この様に信長の将士は善戦し....
賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
暁暗の四時過ぎ、秀吉は猿ヶ馬場に床几を置かせ、腰打かけて指揮を執って居た。さて、安井左近大夫、原彦次郎等もようよう引退いて、盛政と一手になったので、盛政少し力を....
島原の乱」より 著者:菊池寛
、北は有江、堂崎、布津、深江、中木場の諸村に飛んだ。加津佐村の代官山内小右衛門、安井三郎右衛門両名は、信徒三十数名に襲われ、鳥銃の為に斃された。千々岩、小浜、串....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
の武居拙蔵、その人は漢学者としての古賀※庵に就き、塩谷宕陰、松崎慊堂にも知られ、安井息軒とも交わりがあって、しばらく御茶の水の昌平黌に学んだが、親は老い家は貧し....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
に呼び寄せ、朝命をもって死を賜うということを宣告した。なお、佐幕派として知られた安井長十郎以下十一人のものを斬罪に処した。幼主元千代がそれらの首級をたずさえ、尾....
露肆」より 著者:泉鏡花
は煙草専売局、印紙|御貼用済。味は至極|可えで、喫んで見た上で買いなさい。大阪は安井銀行、第三蔵庫の担保品。今度、同銀行蔵掃除について払下げに相成ったを、当商会....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
、ひさし髪のひたいを皺めて低い溜め息をついた。 「それも何かの報いだろう。」と、安井君は大きなバナナの実を頬張りながら言った。 「まあ、可哀そうに。こてちゃんは....
アド・バルーン」より 著者:織田作之助
私を送って行った足で上りこむなり、もう嫌味たっぷりに、――高津|神社の境内にある安井|稲荷は安井さん(安い産)といって、お産の神さんだのに、この子の母親は安井さ....
織田信長」より 著者:坂口安吾
信長公も満足であろう、と、それから急いで女房の部屋へとんで行った。 彼の女房は安井と云って、信長が大変目をかけてくれる才女だ。女房のおかげで、亭主の方も信長の....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
り申候。日露戦役後に於ける兵站衛生作業のあらまし、奉天戦前後に於けるを当時の同僚安井氏の記したるを、頃日『軍医団雑誌』といふのにのせ候趣にて、其別冊数部を送りこ....
孟母断機」より 著者:上村松園
わたくしは、かつてのわたくしの作「孟母断機」の図を憶い出すごとに、一代の儒者、安井息軒先生の、右のお言葉を連想するを常としている。 嘉永六年アメリカの黒船が....
明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
きわめて少数であるが、明治の初年にはまだ相当に碩学《せきがく》がおったのである。安井息軒、元田東野、重野成斎、川田甕江、大槻磐渓、鷲津毅堂、岡松甕谷、阪谷朗廬、....
棚田裁判長の怪死」より 著者:橘外男
務部長の検事等々、判検事の一団だったのです。 「ほう、棚田判事とお友達でしたか?安井君! こちらは小さい時分に棚田判事とお友達でいらしたそうだ」 「ほほう、それ....