安居[語句情報] » 安居

「安居〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

安居の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
いに軽くなった。 平和に渇した頭は、とうてい安んずべからざるところにも、強いて安居せんとするものである。 二 大雨が晴れてから二日目の午後五時....
仇討三態」より 著者:菊池寛
も、日常の生活になってしまった。 挂塔を免されたのが、去年の霜月であったから、安居はまだ半年に及んだばかりであったけれども、惟念の念頭からは、諸々の妄念が、洗....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
三日 ◯道又さんの話によれば、神田は須田町から両国まで焼けたという。主婦の友社の安居さんの話では、駿河台の美津濃から神田橋の方へ向け、焼けて筒抜けとなったという....
運命」より 著者:幸田露伴
節たま/\至る。三人留まる久しくして、帝これを遣りたまい、今後再び来る勿れ、我|安居す、心づかいすなと仰す。帝白龍庵を舎てたもう。此歳永楽帝は去年|丘福を漠北に....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
一名を拳骨和尚とつけられました。 この拳骨和尚がまだ若い時分に、越前の永平寺に安居《あんご》していました。その時にある夜、和尚はいたずらをしました。そのいたず....
大阪を歩く」より 著者:直木三十五
いたって、お巡りさんは、養成所の試験問題に無かったから、知らん、と答えるだろう。安居の天神は、真田幸村の討死した所だが、そんな碑を建てる話も聞かない。 私は天....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
に過ぎない。永遠にして根本的なのは植民である。少なくともこれらの人を、子孫までも安居楽業せしむる土地を選定しなければならぬ。そこに念に念を入れての研究と、研究か....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
を出で、音なしの滝に詣《まい》りました。 その日より、滝のほとりに、ささやかな安居《あんご》の地を求めて、そこへ飛花落葉を積み重ね、正身《しょうじん》の座を構....
百姓弥之助の話」より 著者:中里介山
著作をするというようなことは気が焦《じ》れてたまらない、それでこの頃から高原地へ安居を求める気になったのである、武州の八王子から上州の高崎まで八高線という田舎《....
北京・青島・村落」より 著者:豊島与志雄
然しながら、生活力自体はそのままでは精神力とはならない。生活力の当面の要求は安居楽業であり、精神的には他から指導されるままに導かれる。北支の治安工作は先ずこ....
上海の渋面」より 著者:豊島与志雄
上海に蝟集してる大衆の一面を、そのどん底まで述べたが、彼等にその当面の必須事たる安居楽業を得さしてやるだけでも、容易なことではあるまい。趙正平氏は私達に、氏が政....
雪の宿り」より 著者:神西清
の仏刹邸宅は、革堂、百万遍、雲文寺をはじめ、浄菩提寺、仏心寺、窪の寺、水落の寺、安居院の花の坊、あるいは洞院殿、冷泉中納言、猪熊殿など、夥しいことでございました....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
感じたらしかったが、そんな色目も見せないで、かれは先ずうやうやしく会釈した。 「安居のお妨げ、何とぞお免しくださりませ。」 被衣をするりと払って、かれは狭い竹....
宝永噴火」より 著者:岡本かの子
れ、息も詰まるばかりの緊張で宇宙のどこかに放たれ飛んで行った。 夏の初めから夏安居に入って、破れ寺の瑞雲寺でも型ばかりの結制を行っていた。むかし釈尊時代に、夏....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
国軍がそれぞれ駐屯区域を定めていたのだが、日本軍駐屯の北城地域が最も平和で住民が安居し、ロシヤ、フランス、イギリス等の駐屯区域では兵隊が乱暴するので縊死するもの....