安息日[語句情報] »
安息日
「安息日〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
安息日の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「イワンとイワンの兄」より 著者:渡辺温
ンの兄はそんな事を云って、寝坊なイワンを起こしてくれました。 信心深いイワンは
安息日の礼拝に出席するのを怠るようなことはなかったとしても、その他の日は、一日爐....
「まざあ・ぐうす」より 著者:北原白秋
御承知だ。 きゃっきゃさわいで猟《かり》にとでかけた。 しかも、めっそうもない、
安息日《あんそくび》にでござる。 永《なが》のいちんち、猟《かり》をしてまわり、....
「彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
ていた僕には、常に変わらない町の色が、暑さと雑沓《ざっとう》とに染めつけられない
安息日のごとく穏《おだ》やかに見えた。電車の線路が研《と》ぎ澄まされた光を真直《....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
りつづけていた。千二百十二年の三月十八日、救世主のエルサレム入城を記念する棕櫚の
安息日の朝の事。 数多い見知り越しの男たちの中で如何いう訳か三人だけがつぎつぎ....
「正義と微笑」より 著者:太宰治
時には、ばかになっていてもいいのだ。神も、ゆるし給わん。この一日は、僕たち二人の
安息日だ。兄さんは、貝殻に鉛筆で詩を書いた。 「なに?」といって覗き込んだら、 ....
「顔」より 著者:宮本百合子
た。その褒めかたがルイザの心持を曇らせたのであった。 彼等が、小ざっぱりとした
安息日の盛装で教会の広場に現われると、真先に見つけて近づいて来たのは仕立屋のカー....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
より一日の暇を与えられて、己がじし思う方に遊び暮らすのである。かれらの多くはこの
安息日を或は芝居に、或は寄席に、そのほか浅草の六区奥山、上野にも行けば、芝浦にも....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
より来会するを見た。その家人は、メソジスト派に無関心だったから犬独り来った。当時
安息日に、国教寺院の勤行《ごんぎょう》終ると直ぐこの派の説教始まり、その都度欠か....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
のである。どうぞ助かるようにと、私はかさねて言う。 九月十四日。日曜日にして、
安息日。わたしの気遣っていたことが、いよいよ実際となって現われた。 唯一の逃げ....
「オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
王に)それから小田巻。あなたには芸香(王妃に)、私にも少しとって置こう。これね、
安息日の祈草と云うのよ。それから、あの方には、雛菊を上げましょう。ああ、この迷迭....
「魚と蠅の祝日」より 著者:マクラウドフィオナ
きゆく かみなり雲の如く、神のおん心に動くおもいは 「コラムわが名をたたうる為に
安息日をつくりたりとも、何のいさおにかなる コラム空気の深みと海の深みに住むわが....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
いざると、第二に、経文および唱歌みなヘブライ語を用うると、第三に、土曜日をもって
安息日と定め、金曜日の晩と土曜日の朝とに礼拝式を行うと、第四に、堂内に入るものは....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
からあの声を聞き慣れていたので、
あの声が今己を生に呼び戻したのだ。
昔は沈んだ
安息日の静けさの中に、
ゆくりなく天の愛の接吻が己にせられた。
その時意味ありげ....