安旅籠[語句情報] » 安旅籠

「安旅籠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

安旅籠の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あらくれ」より 著者:徳田秋声
が、薄白く寒い風に靡《なび》いていた。 五十三 繭買いや行商人などの姿が、安旅籠《やすはたご》の二階などに見られる、五六月の交《こう》になるまで、旅客の迹....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
亭主が、「えへへ、ご壮な事だい。」勢の趣くところ、とうとう袴を穿いて、辻の角の(安旅籠)へ、両画伯を招待さ……「見苦しゅうはごわすが、料理店は余り露骨……」料理....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
こは龍野街道の一宿場なので、町というほどの戸数もないが、一膳めし屋、馬子の溜り、安旅籠などの、幾軒かが両側に見える。 そこも通り抜けて、 「ちと、登りになるぞ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
姿で、大津越えを東へ、ただせッせと急いでいたが、それいぜんに、蹴上の辺の、とある安旅籠の軒端で、 「やっ?」 一人の男が、じいっと、彼女を見送っていたと思うと....