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宗匠
「宗匠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
宗匠の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
顔をして、こんな気焔《きえん》をあげた。
「もっとも、当節《とうせつ》の歌よみや
宗匠くらいにはいくつもりだがね。」
しかし、こう言うとともに、彼は急に自分の子....
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
》する。終りッ!」 スルト側《そば》から水戸の川又子、俳号を五|茶《さ》と申す、
宗匠気取りで、 ああら天狗一夜の宿を貸し給え と駄句《だく》れば、 「アーメン....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
足袋《しろたび》に日和下駄《ひよりげた》で、一見、僧侶《そうりょ》よりは世の中の
宗匠《そうしょう》というものに、それよりもむしろ俗か。
(お泊りはどちらじゃな、....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
することによって美術を破壊している 第六章 花 花はわれらの不断の友――「花の
宗匠」――西洋の社会における花の浪費――東洋の花卉栽培――茶の
宗匠と生花の法則―....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
よ広く知られていた。 これは勿論、それらの人々と肩をならぶべくもないが、俳諧の
宗匠としては相当に知られている松下庵其月というのがやはりこのお玉ヶ池に住んでいた....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
々の句会へも出席する。自宅でも句会をひらく。俳句の雅号を金華と称して、あっぱれの
宗匠顔をしているのである。 梅沢君は四、五年前に、支那から帰った人のみやげとし....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
て、頬には猿を思わせるような小じわが三四本もアリアリと走っていた。そして頭には、
宗匠の被るような茶頭巾を載せ、そのくせ下は絹仕立らしい長い中国服のような外套を着....
「半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
掛けるが、ふんだんらしい、誰も折りそうな様子も見えない。若竹や――何とか云う句で
宗匠を驚したと按摩にまで聞かされた――確に竹の楽土だと思いました。ですがね、これ....
「久保田万太郎氏」より 著者:芥川竜之介
いんや。僕亦何すれぞ首肯を強いんや。 因に云う。小説家久保田万太郎君の俳人傘雨
宗匠たるは天下の周知する所なり。僕、曩日久保田君に「うすうすと曇りそめけり星月夜....
「茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
もないが、茶の同趣味者に至っては遂に一人を得るに六つかしい。 勿論世間に茶の湯の
宗匠というものはいくらもある。女子供や隠居老人などが、らちもなき手真似をやって居....
「悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
ぬ様に刀の大を置いて、小と矢立だけは腰にしていた。 それに対したのが気軽そうな
宗匠振。朽色の麻の衣服に、黒絽の十徳を、これも脱いで、矢張飛ばぬ様に瓢箪を重石に....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
。が、さあ、前後しました。後一年、不断、不沙汰ばかり、といううちにも、――大野木
宗匠は、……常袴の紺足袋で、炎天にも日和下駄を穿つ。……なぜというに、男は肝より....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
、未来に冥福あれ、)と手にした数珠を揉んで、別れて帰るその後影を拝んだという……
宗匠と、行脚の坊さんと、容子がそっくりだった事も分りますし、跣足で路しるべをした....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
「だって、だって何でさ、加茂川亘さんて――その、あの、根岸の歌の先生ね、青公家の
宗匠ン許へ、お嬢さんの意趣返しに、私が暴れ込んだ時、絽の紋附と、目録の入費を現金....
「茶の本」より 著者:岡倉由三郎
兄はその後もこの道の修業を積むおりがおりおりはあったであろうが、嫂の師事した石塚
宗匠からの間接の教えも、大いに悟入に資したことと思う。また茶に関する書物の渉猟も....