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定則
「定則〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
定則の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
或は使用せしめんがためである、それで円本を各地の取次店へ回付するのは、需用供給の
定則による生産物の輸送と見てもよいが、廃物同様の残本を逆送するのは、輸送の本旨に....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
われたことは云うまでもないのだ。そこで、熱と右の耳は左へ――というヘルムホルツの
定則どおりに、たちまち全身が捻れていったのだよ。そして、廻転が極限まで詰まってい....
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
れが吐息の直後になっている。つまり、それを問題にしなければならないのは、自殺者の
定則として――と云うより人間の緊迫心理に、当然欠いてはならぬ生理現象があるからだ....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
でありますから、別段特別の意味はないのであるが、ただ、その年期のことが普通一般の
定則として、十一歳がその季に当っていたのであります。十二歳になると、奉公盛り、十....
「ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
に共通なアルファベットがあるようなものである。 しかし元子の結合のしかたにある
定則があって、勝手放題なものはできない。そのために生物はその祖先の定型を保存し、....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
論ずる者も、大抵その通りの標準に拠って酌量を加えいるが、いまだ岡崎氏ごとく手短く
定則的に確言した者あるを聞かぬと感心された。三十二、三でかく観察力に富みいた岡崎....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
小さい城では有るが可なり堅固の城である。氏郷が高清水の方へ進軍して行けば、戦術の
定則上、是非其の途中の敵城は落さねばならぬ。其名生の城にして防ぎ堪えれば、氏郷に....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
いる。もしこれ等の言語を文字通りに正解して、辞書的の形式観によるならば、それは「
定則律」と「自由律」との対立になる故に、詩が韻文を意味する以上、自由詩は詩の仲間....
「字で書いた漫画」より 著者:谷譲次
らっしゃるの?」 と、ノウマは泣き笑いの顔を上げて、かすかに頷首いたりするのが
定則になっていたが、ところがこのごろは! 姪のノウマ、伯母リジイの来襲を少しも....
「旧藩情」より 著者:福沢諭吉
いぶんかい》に至《いたり》ては、ほとんど人為《じんい》のものとは思われず、天然の
定則のごとくにして、これを怪《あや》しむ者あることなし。(権利を異にす) 第二....
「学者安心論」より 著者:福沢諭吉
えども、その細目の適宜を得んとするは、とうてい人智の及ぶところに非ざれば、大体の
定則として政府と人民と相分れ、直接の関係をやめて間接に相交わるの一法あるのみ。 ....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
とあらば、国の独立は一日も保つべからず。いやしくも人身窮理の義を明らかにし、その
定則をもって一国経済の議論に施すことを知る者は、この理を疑うことなかるべし。 ....
「学校の説」より 著者:福沢諭吉
》を説き、これを大にすれば一国政府の出納、これを小にすれば一家日常の生計、自然の
定則にしたがう者は富をいたし、これに背く者は貧をいたすの理を明らかにするの学問な....
「日本男子論」より 著者:福沢諭吉
すで》に餒《う》えたるが故に、大節に臨んで屈することなきを得ず。即ち人心の働きの
定則として、一方に本心を枉《ま》げて他の一方にこれを伸ばすの道理あらざればなり。....
「死の接吻」より 著者:小酒井不木
ラ流行時に拘わらず、意外に賑って居た。死神が横行するとき、読書慾の起るのは古来の
定則である。彼は毒物のことを書いた書物を請求したが、驚いたことに日本語で書かれた....