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定収入
「定収入〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
定収入の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二重心臓」より 著者:夢野久作
入りであった。その日の夕刊を見た人々は皆、当然の休場を予想していたらしく、毎日の
定収入になっている御定連の入りすらも半分以下で、最終幕の前に「当劇場主轟九蔵氏急....
「文士の生活」より 著者:夏目漱石
《はず》があるか――と云うと、ではあなたの収入は?と訊《き》かれるかも知れぬが、
定収入といっては朝日新聞から貰って居る月給である。月給がいくらか、それは私から云....
「カール・マルクスとその夫人」より 著者:宮本百合子
パリで『独仏年誌』を発行することにきまって、編輯者としてカールが五百ターレルずつ
定収入を得ることが出来るという見とおしがついて、はじめてイエニーとの結婚も実現し....
「女の一生」より 著者:森本薫
ああ言う音楽家などと言うものは別に何処の会社へきまって出勤すると言う事がないので
定収入と言うものはないらしいんだね。ふだんは仕事をしさえすれば金が入るものだから....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
はくずれた暮しでやって行きたいとは思わず、堅気な安定を求め、工賃だけでもいいから
定収入がほしいと云っています、結婚の対手もなかなかないのね。気質はいいのだから何....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
を受け、ばく大な収入を有する人々の一人である。ディーニュの司教、一万五千フランの
定収入、一万フランの臨時収得、合計二万五千フラン。多くの膳部《ぜんぶ》があり、多....
「わが妻の記」より 著者:伊丹万作
できない性分らしい。近ごろではこちらが根負けして好きにさせてある。結婚当時の私の
定収入は月百円、シナリオを年に二、三本書いて、それが一本二百円くらいの相場だつた....
「都会の中の孤島」より 著者:坂口安吾
で、現業員の中では一番の古顔でもあるし上役でもあった。ここの現業員は会社からの固
定収入のほかにも出先きでのミイリがあったから、上役の彼はその服装のヤミ屋然たる割....
「智恵子の半生」より 著者:高村光太郎
そう、あなたの彫刻が途中で無くなるような事があってはならないと度々言った。私達は
定収入というものが無いので、金のある時は割にあり、無くなると明日からばったり無く....