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定式
「定式〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
定式の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
のおの順次に茶をすすめられ、順次に黙々としてこれを飲みほして、最後に主人が飲む。
定式に従って、主賓がそこでお茶器拝見を願う。利休は例の掛け物とともにいろいろな品....
「読書法」より 著者:戸坂潤
だ)。吾々はかねがねこれ等の基本問題をば、要点を強調するという形に於いて抽象的な
定式の下に、理論的に用意して呉れないかと考えている。――処でこういう要求を充たす....
「イデオロギーの論理学」より 著者:戸坂潤
弁証性ではない。ここでは運動は空間座標と時間軸との比一般として、ただ計量的にのみ
定式化され(物理学的にはただ計量し得るものだけが存在する)、かかる諸運動の分類・....
「イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
ルクス主義乃至唯物史観による、社会と意識との関係は、既にプレハーノフによって一応
定式化せられた。社会構造に於ける基底から上層建築への展開は、彼に従えば、 一、生....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
の心掛けの一端として、一般にこうしたイデオロギー現象の批判方法の要点だけを簡単に
定式化しておきたいと考える。
所謂内在的又内部的批判が批判にならないことは云う....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
する、即ち物そのものを認識し始める。そして、次に第二次的に、範疇を構成し、図式を
定式化し、之等を適用することによって、更に物そのものにより近く歩み寄る、即ち物そ....
「認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
り考え方である。心理法則というのも、実は心理現象の内に見出されるただの一般関係の
定式というものではない。凡そただの反覆する普遍的関係などというものは、まだ本当の....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
う。公式とは、与えられた一定条件が存する処にはどこへでも持ち歩くことが出来る処の
定式、そういう普遍者、なのである。だがそうだからと云って、公式がただの抽象的図式....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
自然と心理とを一緒にして、風土と主体というものになおし、そして風土、即主体という
定式を与えておいたのだった。因果的な説明などはいらない。必要なのは解釈だけだ。―....
「辞典」より 著者:戸坂潤
されていない。というのは他ではないので、化学は物質の諸関係を従来単に現象的にしか
定式化し得なかったからである。処が生命現象、有機体を対象とする生物学になれば、愈....
「犬神娘」より 著者:国枝史郎
前の屋敷を見ていました。すると土塀の正面の辺に、頑丈な大門がありまして、その横に
定式の潜門がありましたが、その潜門が内側から開きまして、一人の男が出て来ました。....
「哲学の現代的意義」より 著者:戸坂潤
形に理解されている。例えばマルクス主義的な理論体系、そういう意味でのドクトリンの
定式化された一セットのようなものが、所謂世界観だという考えも無くはないのだ。なる....
「日本文化の特殊性」より 著者:戸坂潤
によって珍しがられる意味での武士道も亦、徳川時代に到って初めて文官的儀礼としての
定式化を得たものである。 日本の封建制は勿論徳川期だけではない。寧ろ徳川期は日....
「一九三七年を送る日本」より 著者:戸坂潤
この点、ここ数年来を通じて、そして特に本年度後半期の軍事的体制への転向に際して、
定式通りに実証された処である。つまり今年という年は、日本型ファシズムの社会的実地....
「日本の民衆と「日本的なるもの」」より 著者:戸坂潤
として、この問題を捉えたものであった。ブルジョア文学の圏内に於てさえ、まだ何等の
定式を持てないでいるが、民衆論が起きて来たことが之なのだ。小林秀雄氏が民衆を論じ....