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定木
「定木〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
定木の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「女の決闘」より 著者:太宰治
、二人の女の外には、百姓二人だけであった。停車場は寂しく、平地に立てられている。
定木で引いた線のような軌道がずっと遠くまで光って走っていて、その先の地平線のあた....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
げた。 それから鉛筆をとって、十幾つの見世物館の軒先から一間ばかりうしろの方に
定木《じょうぎ》を当てると、ズーと太い線を引いた。 「それが今の活動写真小舎の軒....
「西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
有りませんから、良い医者は来て呉れません。幸い貯えて有りました烏犀角を春見が頻に
定木の上で削って居ります所へ、夕景に這入って来ました男は、矢張前橋侯の藩で極下役....
「入学試験前後」より 著者:宮本百合子
気の燈いている時分に起き、厚い着物に蝶模様の羽織を着、前夜から揃えてあった鉛筆や
定木、半紙の入った包みを持って出かけた。俥に乗り、前ばかりを見つめて大学の横から....
「マダム貞奴」より 著者:長谷川時雨
父の裁判所行きの定用《じょうよう》のほかは乗らなかったので、何でも偉い事は父親が
定木《じょうぎ》であった心には、なるほど偉い芸妓だと思った。一人は丁字《ちょうじ....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
模様や線をひきにくる。腕はその当時いい男だといわれていたのに、弁当も自分持ちで、
定木《じょうぎ》も筆も持参で来て、ひどい机だけかりて仕事をして、それで一日がたっ....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
、念入りにしつらえて納めるものであったようだ。反物を畳む、がっしりした小机とか、
定木《じょうぎ》とか、模様ものの下絵を描いた、西の内紙で張って、絹さなだ紐をつけ....
「椎の木」より 著者:豊島与志雄
ではなかったろう。だが、僕はどんなに嬉しかったか知れない。その上、その木が市の指
定木になっていて、個人の勝手にはならないので、そんな不自由な土地を買う者もなかな....
「高瀬舟縁起」より 著者:森鴎外
ったというような、批評のことばがあったように記憶する。しかしこれはそう容易に杓子
定木で決してしまわれる問題ではない。ここに病人があって死に瀕して苦しんでいる。そ....
「女の決闘」より 著者:オイレンベルクヘルベルト
、二人の女の外には、百姓二人だけであった。停車場は寂しく、平地に立てられている。
定木で引いた線のような軌道がずっと遠くまで光って走っていて、その先は地平線のあた....