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「定立〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

定立の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
風に乗って来るコロポックル」より 著者:宮本百合子
いるのだろうと思ったのである。 出て見ると、小屋の隅に、頭を垂れた若い女が案の定立っていて、少しはなれたところに腕組みの男がいる。 誰だか知らないが、来た者....
戦話」より 著者:岩野泡鳴
ートル程のとこに第○師団第二野戦病院があって、そこへ転送され、二十四日には長嶺子定立病院にあった。その間に僕の左の腕が無うなっとった。寝台の上に仰向けになったま....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
験なるものから、実証という一般的な(科学や理論全体に通じるという意味で一般的な)定立を惹き出した点では、右のような意味を有っていたと云ってもよいだろう。ここでは....
辞典」より 著者:戸坂潤
その意識がまだ判断意識にまで行かずに単に表象意識に止まっている。自我はまだ真理の定立という大切な任務を与えられていない。カントはそこで、この意識を意識一般にまで....
哲学入門」より 著者:三木清
るといわねばならぬであろう。そこでフィヒテは、感覚は自我がその抵抗としてみずから定立するものと考えた。自我は本質的に実践的であり、実践は抵抗に打克ってゆくことで....
範疇としての空間に就いて」より 著者:戸坂潤
そうである。併しながらラスクの対象乃至対象性とは何か。彼によれば「コペルニクス的定立」に従って、対象の領域は又真理の領域でなければならない。対象性とは、たとえそ....
純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
、生産の理論、資本化の理論、信用の理論のように、それに相応するシステムの方程式の定立と解法とを含むのである。そしてこの流通論を組成する六章は、純粋経済学の大きな....
マルクス主義と唯物論」より 著者:三木清
、自己の克服すべき「抵抗」として、自我ならぬものを要請し、かくして必然的に非我を定立するに到る、と考えられた。むしろフィヒテは自我の実践的なる根本規定から感覚、....
学者安心論」より 著者:福沢諭吉
と》は日に簡易に赴き、人民の政は月に繁盛をいたし、はじめて民権の確乎たるものをも定立するを得べきなり。余輩、つねに民権を主張し、人民の国政にかかわるべき議論を悦....
法学とは何か」より 著者:末弘厳太郎
(4) しかし、同時に注意すべきことは、以上のような法的秩序はあらかじめ不動的に定立された法規範の自動的作用によってのみ成り立つのではなくして、特に法学的の訓練....
監獄部屋」より 著者:羽志主水
分達を代表して弁じて呉れるとして肯定の色に満ち満ちた。続いて淫売殺しの木村も案の定立ち上って喋舌ったが、弁舌では山田に及ばないが、例証を挙げることの綿密なのには....
尊攘戦略史」より 著者:服部之総
代だったが、京幕融和も廃《すた》り、ようやくラディカルな尊王思想が、反批判として定立された。竹内|式部《しきぶ》、山県大弐《やまがただいに》。カムフラージュされ....