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「定規〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

定規の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
階段」より 著者:海野十三
の客たちの邪魔にならぬ様、すこし階段の下に沿って奥へ引こむことにした。其処は三角定規の斜辺についてすこし昇ったようなところで、僕の眼の高さと同じ位のところに、下....
三角形の恐怖」より 著者:海野十三
じような時間に出向いて、あれから少しはなれた道路の上に、小さいセルロイド製の三角定規を落して置きました。 細田氏は例の如く急ぎ足に出て来ましたが今日は少しも立....
省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
をベクトルで書くと、こうなります、弾丸の速度はこうです……」と笹木光吉は、三角|定規を組合わしたような線を、紙の上に引いてみせて、「これが弾丸の入射角です。分解....
田端日記」より 著者:芥川竜之介
かされているとでも思ったのだろう。このあとで僕の写真を見せたら、一体君の顔は三角定規を倒にしたような顔だのに、こう髪の毛を長くしちゃ、いよいよエステティッシュな....
風流仏」より 著者:幸田露伴
直にお辰めを思い切れと云う事、今度こそはまちがった理屈ではないが、人間は活物杓子定規の理屈で平押には行ず、人情とか何とか中々むずかしい者があって、遠くも無い寺|....
月世界探険記」より 著者:海野十三
ねえ、ミドリさん……」 「アラ、どうかなすって?」 ミドリは星座図の上に三角|定規をパタリと置いて、艇長の顔を見上げた。 「どうも可笑しいんですよ。もう丸三日....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
うのを惜むものである。 私は本当の都市の美しさというものは汚いものを取り捨て、定規で予定通りに新しく造り上げた処にあるものでなく、幾代も幾代もの人間の心と力と....
化銀杏」より 著者:泉鏡花
でくれりゃ可い。)は実に残酷だ。人を殺せば自分も死なねばならぬというまず世の中に定規があるから、我身を投出して、つまり自分が死んでかかって、そうしてその憎い奴を....
アラメダより」より 著者:沖野岩三郎
した。おかげで鶴見君は第一回の普選に見事当選の栄を得たのであった。伊藤船長が杓子定規だったら鶴見君のあの活躍はなかったのだともいえる。 『まあ当選したのがいいか....
坑鬼」より 著者:大阪圭吉
地上と結ばれた明るい煉瓦巻の広場にはポンプや通風器の絶え間ない唸りに、技師のT型定規や監督の哄笑が絡まって黒い都市の心臓がのさばり、そこから走り出した太い一本の....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
風に規矩され、雪舟とか光琳とか文晁とか容斎とかいう昔しの巨匠の作に泥んだ眼で杓子定規に鑑賞するから、偶々芸術上のハイブリッドを発見しても容易に芸術的価値を与えよ....
」より 著者:カフカフランツ
がした。つまり、運悪く晩飯の残りを教壇から片づけることを怠っていたので、女教師が定規でみんな払いのけてしまったのだ。いっさいのものが床の上へ飛んだ。いわしの油と....
審判」より 著者:カフカフランツ
ったからね」 Kはじっと監督を見た。見かけたところ年下らしい男から、ここで杓子定規の説教をされるのか? 公明正大に言ったおかげで、訓戒されるわけか? そして、....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
の道程として、都市社会主義を実行するという抱負などはもちろんないし、すべてが杓子定規である。 つい、四、五日前に、土木課の吏員と会計課の吏員とが喧嘩をした。そ....
茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
。山国の秋ほどすがすがしく澄みわたることはなかろう。山々峰々が碧瑠璃の虚空へ宛然定規など置いたように劃然と際立って聳えて見える。その一つ一つを選択するのである。....