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宛先
「宛先〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
宛先の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蟹工船」より 著者:小林多喜二
れているようなつらさを感じた。中積船が来たら托送しようと、同じ苗字の女名前がその
宛先きになっている小包や手紙が、彼等の荷物の中から出てきた。そのうちの一人の荷物....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いてある。なんだ……大湊《おおみなと》、与兵衛様方小島様まいる――おやおや、この
宛先は大湊だよ」 「まあ大湊……それではまるでこことは方角違い、早く届ければよか....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
ければ書けない。余は明後日に。手紙は誰にも見せるには及ばん。さよなら。 *
宛先不明・明治四十一年一月二十八日 またやられたよ。しかし今度はまだろくに監獄....
「精神病覚え書」より 著者:坂口安吾
身分証明書のような色々の物を取り揃えてやって来て就職を頼み、紹介状を書いてやり、
宛先の雑誌社に電話をかけておいてやるのに、姿を見せず、一ヶ月ほどすぎて、又、悄然....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
てくるが、本社から直接来るのじゃなくて、東京支社から送られてくる。おまけに伊東の
宛先の新番地が大マチガイときているから、あっちこッちで一服してくるらしく、到着順....
「雑文一束」より 著者:平林初之輔
分に、私もこういう経験をしたことがある。何しろ、その時は、沢山の手紙が間違いなく
宛先へつくのが奇跡のように思われたものだ。 ブランキという人は、十九世紀の中葉....