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「宝器〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

宝器の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
加えて源氏八領と総称し、武門に連なる輩はあたかもそれが神威を持った犯すべからざる宝器かのように、尊ぶことに慣らされていたが、新羅殿以来楯無しだけは甲斐の武田が領....
骨董」より 著者:幸田露伴
を知っていたに過ぎない。廷珸は因是の甘いお客だということを見抜いて、「これがその宝器でございまして、これこれの訳で出たものでございまする」と宜い加減な伝来のいき....
盈虚」より 著者:中島敦
或夜、荘公は渾良夫に向って、先《さき》の衛侯|輒《ちょう》が出奔に際し累代の国の宝器をすっかり持去ったことを語り、如何《いか》にして取戻すべきかを計った。良夫は....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
でもするように、目蓋の下で静かに廻転している。「少年時に夢みた自由と法悦――その宝器の隠くされた至極の境へ、おれはこうやって倒れるまで探求の旅をつづけてゆくのだ....
三国志」より 著者:吉川英治
玉璽といえば、天子の印章である。国土を伝え、大統を継ぐにはなくてはならない朝廷の宝器である。ところがその玉璽は、洛陽の大乱のみぎりに、紛失したという沙汰がもっぱ....
三国志」より 著者:吉川英治
かけておき、なお庫内いっぱいにある珠玉金銀の筥、襴綾種々、緞匹の梱、山をなす名什宝器など、すべての品々には、いちいち目録を添えてのこし、あとをかたく閉めてから、....
三国志」より 著者:吉川英治
るかっ。符宝郎、符宝郎っ」と、大声で探し求めていた。 符宝郎とは、帝室の玉璽や宝器を守護する役名である。ひとりの人品の良い老朝臣が、怖るる色もなく二人の前へ近....
私本太平記」より 著者:吉川英治
、しきりに招きがかかってくる。 右馬介の柳斎は、どこへ伺っても如才ない。家々の宝器は賞め、些細な修理などはすぐ復元してみせる。たちまち、調法者よといわれ、武具....