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宝石商
「宝石商〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
宝石商の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
ら、始めましょう。彼によりますと、ルウドウィッヒスブルクの Ratzel と云う
宝石商は、ある夜|街《まち》の角をまがる拍子に、自分と寸分もちがわない男と、ばっ....
「モルグ街の殺人事件」より 著者:佐々木直次郎
こに住んでいる。夫人と娘とは、その死体の見出された家に六年以上住んでいた。もとは
宝石商が住んでいて、上のほうの部屋をいろいろな人々に又貸ししていた。家はレスパネ....
「琥珀のパイプ」より 著者:甲賀三郎
る。この時ふと警部の頭に浮んだ事があった。それは岩見青年が××ビルディング内東洋
宝石商会の社員であると云うのを聞いて、端なくも二三ヶ月|前の白昼強盗事件が思い出....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
そのままことのほか朝寝をしてしまった。 ある夜、死んだ母と私がナポリの街のある
宝石商の前へ立ってその飾窓を眺めていた時、火山が爆発をはじめた。ちょうど仕掛花火....
「慾」より 著者:豊島与志雄
連想させる紙幣などだ。紙幣はちらと姿を見せるだけだが、他のものは、時計屋の店先や
宝石商の窓口に、薄い硝子越しに並んでいる。すぐ手の届くところにある。一寸手を差伸....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
は有名なぶどう園主の息子、マイは冶金《やきん》工場長の息子、エーレンフェルトは大
宝石商の息子だった。彼らの父親らは、勤勉|強靭《きょうじん》な古いイスラエル系統....
「裏切り」より 著者:坂口安吾
がねばならないほどつまってもいませんでした。 その場は冗談でまぎらして、いずれ
宝石商の鑑定をうけた上でというような商談だけでその日は話を打ちきりました。彼はさ....
「指輪一つ」より 著者:岡本綺堂
石や指輪のたぐいをたくさん入れていたということです。当人の話では、自分は下谷辺の
宝石商で家財はみんな灰にしたが、わずかにこれだけの品を持出したとか言っていたそう....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
八、九の蒼ざめた娘はその横の方でじっと黙って聞いている。恐ろしいほどによく肥った
宝石商らしい老人は、自分の前に腰かけている貴公子風の美男子をとらえて、パミール高....
「変な恋」より 著者:小酒井不木
に、ジョン・グレージーというダイヤモンド商があった。その頃この男は世界でも有数の
宝石商で、年々何十万、何百万円の取引をして、どんな高価な宝石でも、売る人さえあれ....
「謎の咬傷」より 著者:小酒井不木
これも霧原警部の「特等訊問」の話である。 銀座四丁目に、貴金属
宝石商を営んでいる大原伝蔵が、昨夜麹町区平河町の自宅の居間で、何ものかに殺された....
「紫外線」より 著者:小酒井不木
俊夫君は私に向かって言いました。 「そうだねえ、大事件といえば、この頃銀座の××
宝石商を襲った賊はいまだに逮捕されないじゃないか。どうだね、あの事件など、紫外線....
「宝石商」より 著者:小川未明
海は、黒みを含んでいます。そして高い波が絶えず岸に打ち寄せているのでありました。
宝石商は、今日はここの港、明日は、かしこの町というふうに歩きまわって、その町の石....
「鳩つかひ」より 著者:大倉燁子
知ってる通り、鳩つかいはダイヤを買い取った人やその真価をよく知っている。こいつあ
宝石商と共謀かあるいは関係のある奴の仕業だと睨んだ。殊によると
宝石商自身であるか....
「オスカー・ブロズキー事件」より 著者:妹尾アキ夫
にこにこ笑いながら自分の道をすすんだ。彼には彼の考えがあったし、アムステルダムの
宝石商人は彼と取り引きしながら、べつに彼のことをせんさくしもしなかった。 サイ....