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「実務家〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

実務家の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
弟子」より 著者:中島敦
闊達を害するものだと思っている。 様々な連中が孔子に従って歩いた。てきぱきした実務家の冉有《ぜんゆう》。温厚の長者|閔子騫《びんしけん》。穿鑿《せんさく》好き....
道標」より 著者:宮本百合子
たちは、みんな世話になっているんですから」 「じゃ、それでいいですね」 瀬川が実務家らしく話をうちきった。 「|ВОКС《ヴオクス》からは大使館もじきです」 ....
アンネット」より 著者:宮本百合子
ィが、生粋のパリの市民で――プロレタリアートで、イリュージョンを持たず、機智的で実務家で、恋愛と結婚とをはっきり区別し、「そりゃ恋人には危っかしくたって面白い人....
微妙な人間的交錯」より 著者:宮本百合子
いる。 一面情熱的な理想家、人類改善の使命の自覚者である彼が他の一方では極めて実務家で、理想の懐疑者、「原論」の嫌悪者、実利主義者である。 理想家ルースは左....
華々しき一族」より 著者:森本薫
し……贅沢は言えないわ。昌允は少し陰気だけど、あれで頭ははっきりしていて、それに実務家だから妾は楽しみにしていますの。妾達の中にだって、一人くらいは実務家がいな....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
的仲介人、アルジェリアの黒奴《こくど》売買人的な者ども――すべてフランス共和国の実務家らであった。彼らは明敏で精力家で、他人には無頓着《むとんじゃく》で、微笑を....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
た。しばしば言い争いながらも、たがいに離れることができにくかった。彼らは二人とも実務家ではなかった、彼は心理の方面に欠けてるところがあるために――(彼はいつも温....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
い、公衆の利益のためにそれを滅ぼしていた。いったい、教養のない悪く開けたそれらの実務家らが、金銭と新聞とによって、ただに政治界のみでなく精神界をも支配せんとして....
太宰治情死考」より 著者:坂口安吾
深く正しく理解をもつ頭がある以上、ほかの仕事にたずさわっても、必ず然るべき上位の実務家になれる筈だということが分る。然し、全然、その他のことに関心を持っていない....
巷談師」より 著者:坂口安吾
い筆蹟の中でも特にそうでない達筆で、年齢は四十以上であることを示していた。つまり実務家の中でも一かどの老練家という風格を語っていたのである。 折から選挙たけな....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
。この割合を越《こ》えても不具《ふぐ》であり、不足しても不具である。いわゆる世の実務家あるいは実業家などには手《て》の長過ぎる人があるとすれば、学者|間《かん》....
次郎物語」より 著者:下村湖人
光とは、むしろ神経質な知識人を思わせ、また一方では、勝ち気で、ねばっこい、残忍な実務家を思わせた。次郎は、中佐の横顔を何度かのぞいているうちに、子供のころ、話の....
二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
かったようだ。実をいうと実務というものは台所の権助仕事で、馴れれば誰にも出来る。実務家が自から任ずるほどな難かしいものではない。ところが日本では昔から法科万能で....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
える。 「おう、佐渡どの」 呼びとめる者があった。 同藩の岩間角兵衛である。実務家で辣腕で、重く見られている人物だった。 「どちらへ」 と、角兵衛は寄って....