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実業
「実業〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
実業の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文学好きの家庭から」より 著者:芥川竜之介
も全然反対しませんでした。父母をはじめ伯母もかなり文学好きだからです。その代わり
実業家になるとか、工学士になるとか言ったらかえって反対されたかもしれません。
....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
和田をふり返った。
「誰だい、その友だちというのは?」
「若槻《わかつき》という
実業家だが、――この中でも誰か知っていはしないか? 慶応《けいおう》か何か卒業し....
「妙な話」より 著者:芥川竜之介
千枝子は久しぶりに鎌倉《かまくら》へ、遊びに行って来ると云い出した。鎌倉にはある
実業家の細君になった、あいつの学校友だちが住んでいる。――そこへ遊びに行くと云う....
「路上」より 著者:芥川竜之介
子《テエブル》に空席があるのを教えてくれた。が、その卓子《テエブル》には、すでに
実業家らしい夫婦づれが、向い合ってフオクを動かしていた。彼は西洋風に遠慮したいと....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
瞞は民心を知りたがる政治家にも、敵状を知りたがる軍人にも、或は又財況を知りたがる
実業家にも同じようにきっと起るのである。わたしはこれを修正すべき理智の存在を否み....
「たね子の憂鬱」より 著者:芥川竜之介
たね子は夫《おっと》の先輩に当るある
実業家の令嬢の結婚|披露式《ひろうしき》の通知を貰った時、ちょうど勤め先へ出かか....
「或る女」より 著者:有島武郎
ておいて誠によかった。いまに見なさい木村という仁なりゃ、立派に成功して、第一流の
実業家に成り上がるにきまっている。これからはなんといっても信用と金だ。官界に出な....
「或る女」より 著者:有島武郎
《いくじ》のないのが何よりもいけないんです。親類の者たちはなんといってもわたしを
実業の方面に入れて父の事業を嗣《つ》がせようとするんです。それはたぶんほんとうに....
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
家と他人たる境遇においてもちうる愛国心の全体ではないか。そうしてこの結論は、特に
実業界などに志す一部の青年の間には、さらにいっそう明晰《めいせき》になっている。....
「弓町より」より 著者:石川啄木
善し自己の哲学を実行せんとするに政治家のごとき勇気を有し、自己の生活を統一するに
実業家のごとき熱心を有し、そうしてつねに科学者のごとき明敏なる判断と野蛮人《やば....
「悠々荘」より 著者:芥川竜之介
るのに違いないよ。」 僕は実際震災のために取り返しのつかない打撃を受けた年少の
実業家を想像していた。それはまた木蔦のからみついたコッテエジ風の西洋館と――殊に....
「親子」より 著者:有島武郎
が商売上のかけひきをする場面にぶつかることができたのだ。父は長い間の官吏生活から
実業界にはいって、主に銀行や会社の監査役をしていた。そして名監査役との評判を取っ....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
手の背中を眺めていた。そのうちに又あらゆるものの※であることを感じ出した。政治、
実業、芸術、科学、――いずれも皆こう云う僕にはこの恐しい人生を隠した雑色のエナメ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
聴きに行ったことがある。聴衆は多くは半白の老人で、立派な紳士が来る。学者もあり、
実業家もある。夫婦連れのもあるが、中には老婦人だけ来るのもある。自働車で来るのが....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
らくしかられた。父は『政治家というものは財産をスリ減らして家をつぶすのがオチだ、
実業家か、慶応の医科に入って医者になれ』という。その反動からどうせ一度は兵隊に行....