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「実業界〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

実業界の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
きまっている。これからはなんといっても信用と金だ。官界に出ないのなら、どうしても実業界に行かなければうそだ。擲身《てきしん》報国は官吏たるものの一特権だが、木村....
時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
家と他人たる境遇においてもちうる愛国心の全体ではないか。そうしてこの結論は、特に実業界などに志す一部の青年の間には、さらにいっそう明晰《めいせき》になっている。....
親子」より 著者:有島武郎
が商売上のかけひきをする場面にぶつかることができたのだ。父は長い間の官吏生活から実業界にはいって、主に銀行や会社の監査役をしていた。そして名監査役との評判を取っ....
自叙伝」より 著者:大杉栄
のだ。 それに、父の兄の話を本当だとすると、父はもう軍人生活に見切りをつけて、実業界へでも鞍がえするつもりでいるらしかった。毎朝新聞を見るのにでも、きっと相場....
縮図」より 著者:徳田秋声
も、それほど楽しめなかった。 伊香保はぼつぼつ避暑客の来はじめる時節で、ここは実業界の名士に、歌舞伎俳優や花柳界など、意気筋の客で、夏は旅館も別荘も一杯になり....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
ります」 「ニーナ嬢? ああ、ニーナ嬢ですか。こいつは意外だ。あれは、メキシコの実業界の巨頭の令嬢です。そしてニーナ嬢自身は、慈善団体の会長という身分になってい....
淪落の青春」より 著者:坂口安吾
ところ何々会社取締役というようなことを三つばかり兼ねていたようなこともあるから、実業界でなんとかなろうと見込んでいたせいもあった。然し、戦争中、山奥の疎開がてら....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
だすツモリであったが、碁や相撲のように個人の天分だけで復活できる世界とちがって、実業界はセチ辛く、天分通りにいかないものだ。 第一、マニ教の一日のカカリだけで....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
大家名人と成り難く、飛行士なども同様と聞くが、小売商として成功を納めている者や、実業界に名を成し、相当に成功している人々の中にも、小学校以上の学歴を持たぬものが....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
三月神戸を出帆。約四ヶ月間欧州諸国を歴遊した。その目的とするところは西洋における実業界、主として個人商店の経営法の研究であった。今日においては欧州の事情も変化し....
深見夫人の死」より 著者:岡本綺堂
業にもほとんど献身的に働いていることは何人も知っている。その主人公の深見氏もまた実業界において稀に見るの人格者として知られていて、財産もあり、男女二人の子供もあ....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
ではあるがバカバカしいだけの存在だ。こんな笑止な化け物にくらべれば、政界、官界、実業界、教育界、宗教界、文壇、学界、もっと妖しく実害のある大化け物は他のどこにで....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
単行の伝記がある、また『太陽』の第一号に依田学海の「伊藤八兵衛伝」が載っておる。実業界に徳望高い某子爵は素と八兵衛の使用人であって、先年物故した夫人はタシカ八兵....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
の時分は最早以前の東方策士|形気でなくなっていたから、矢野の厚意に縋って官界なり実業界なりに飛込む気にはなれなかった。元来が軍人志願の漢学仕込で、岳武穆や陸宣公....
四十年前」より 著者:内田魯庵
限りがない。その頃一と度は政治家たらんと欲し、転じて建築に志ざし、再転して今度は実業界に入ろうとした一青年たる自分が文学に興味を持つようになったのもまた、直接に....