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「実正〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

実正の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
雛妓」より 著者:岡本かの子
聞える。 わたくしは淋しい気持に両袖で胸を抱いて言った。 「今度こそ二人とも事実正銘の孤児になりましたのね」 「うん、なった。――だが」 ここでちょっと逸作....
白くれない」より 著者:夢野久作
れ喜ぶ事一方ならず。思はずお奈美殿の前にひれ伏しつ。有難し。忝し。世間の噂は皆|実正なり。われと吾身に計り知られぬ罪業を重ねし身。天下、身を置くに処無し。流石法....
敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
た時は、伺わずに元服しては済まないと云うので二十二で、大島田に結って居ると申す真実正しい者で、互いに姉弟が力に思合いまして、山之助は馬を引き或は人の牛を牽きまし....
風流仏」より 著者:幸田露伴
、近来は熊野を茶にして罰を恐れず、金銀を命と大切にして、一金千両|也右借用仕候段実正なりと本式の証文|遣り置き、変心の暁は是が口を利て必ず取立らるべしと汚き小判....
それに偽りがないならば」より 著者:宮本百合子
に糺弾され断罪されるときがくるだろうということを私はいいたい。日本の検察当局が事実正義を愛する者の味方であるならば、この陰謀の一つであるこの公訴を即刻とり消すべ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
言いました。 「お絹様――ペロに翻訳をいたしましてマダム・シルク――あの方が、真実正銘のラシャメンになりきったかとの御尋ね、これはほかならぬお殿様のおんのうせと....
新女大学」より 著者:福沢諭吉
の男女長少に論なく、一様に之を愛して仮初にも偏頗《へんぱ》なきは、父母の本心、真実正銘の親心なるに、然るに茲《ここ》に女子の行末を案じて不安心の節あるやなしやと....
生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
とえば当面の問題でいうならば、そういうことのない生活をわれわれがすべきである。事実正しい生活をしようというならどうしてもしなければならぬ。それが嘘だというのでも....
経済学及び課税の諸原理」より 著者:吉田秀夫
において僣越であるとは考えられないであろう。もし著者が正しいと考える諸原理が、事実正しいものであることが見出されるならば、それを追究してあらゆるその重要な帰結を....
狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
わっても言われぬと言う固い口ぶりで……ヘイ」 「ふうむ。してみるとやはり今の話は実正と見えるのう」 「さようで……その時は私も仕方なしに万延寺裏の住居へ引上げま....
教育の事」より 著者:福沢諭吉
るに余地なく、一家内の安全は挙げてこれを公務に捧げ、遂には人間最大一の心得たる真実正直の旨をも欠くことなきにあらず。この家の内に養われてこの事情を目撃する子供に....
「特殊部落」と云う名称について」より 著者:喜田貞吉
」と云えば、今でも貴族に対する最敬語になる。まことに滑稽千万な次第ではあるが、事実正に然りだから仕方がない。 「貴様」という語も無論先方に対する最敬語である。し....
牛捨場馬捨場」より 著者:喜田貞吉
奈村上十五日、申年より已暮迄、十年切相定申候。拾両也。 一、又金壱両三分借用申処実正に御座候。此場所に付場役等無件。 文化九年申三月 日 成行村 借主 新....