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実測
「実測〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
実測の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
にかかっている。つまり、外国製地図の誤謬《ごびゅう》をただし、一度も日本人の手で
実測が行われていない、この地方の地図を完璧なものにしようとするのだ。
しかしそ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
する周期は不変であるから、相次ぐ二つの食の間の時間は不変であるはずである。しかし
実測の結果ではそうでないように見える。もし地球ができるだけ木星に接近した位置にあ....
「疑問と空想」より 著者:寺田寅彦
って検査し得らるる見込みがある。それにはこの鳥の飛行する地上の高さを種々の場合に
実測し、また同時に啼音のテンポを
実測するのが近道であろう。鳥の大きさが仮定できれ....
「ジャーナリズム雑感」より 著者:寺田寅彦
のである。そうしてまた、加速度の数値を五けた六けたまでも詳しく云為する場合には、
実測加速度から規準加速度を導出するためにいろいろさまざまの「補正」を要するのであ....
「地図をながめて」より 著者:寺田寅彦
がわかった。等高線の屈曲配布にはおのずからな方則があっていいかげんなものと正直に
実測によったものとは自然に見分けができるのである。 その時に痛切に感じたことは....
「戦時旅行鞄」より 著者:海野十三
が起っていた。 「どうも不思議だ。機関部は十五ノットの速力を出しているというが、
実測するとこの汽船は四十五ノットも出ているんだ」 「そうだ。たしかにそれくらいは....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
の率いた近衛の四個中隊は、一軍団の襲撃に対して七時間そこで持ちこたえたのである。
実測図で見るとウーゴモンは、建物や墻壁《しょうへき》を含めて、一角を欠いた不規則....
「自然現象の予報」より 著者:寺田寅彦
要の項を悉したりと考えらる。しかるに実用上の問題は如何なる程度までこれらの要素を
実測し得るかという事なり。測候所の数には限りあり、観測の範囲、回数にも限定あり。....
「巴里のキャフェ」より 著者:岡本かの子
ンデヴウ。無料ベンチのランデヴウ。 軽い水蒸気が、凱旋門からオベリスクの距離を
実測よりやや遠く見せている。シャンゼリゼーの北側の店にこの間から展観されていた評....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
い限り、誰が見てもそんなにあるとは思えなかったほどのものが存在していたのである。
実測してもらわなくては……と抗議してみたが、いまはそんな暇はない。あとで繩を入れ....
「暗黒星」より 著者:黒岩涙香
ば東南の方へ行く様である。 十一 サアこうなると多くの天文学者はこの新星の軌道を
実測するに熱中した。何処を通って何処へ行く星であるか、何しろ進行が遅々としている....
「火と氷のシャスタ山」より 著者:小島烏水
シエラ・ネヴァダのマウント・ホイットニイに、最高の位置を取られてしまい、精密なる
実測の結果は、一万四千一百尺に減じて、レイニーアの一万四千四百尺に比してすら、下....
「狐」より 著者:岡本かの子
――割合いに楽しいのだ。 ――当時和漢洋の学者、青木昆陽先生の高弟で、天文暦法の
実測にかけては、西川正休、武部彦四郎も及ばんという貴公が、どうしたことだ。 ――....
「あの世の入口」より 著者:知里真志保
附近は丘陵上の一帯の平地であるが、此の凹地の北側は一個所だけ少し低くなっている。
実測図の南北よりの断面で、深さが浅く出ているのは、その北側のグラウンド・レベルか....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
の頂上へ登れたら月が我がものになると思いこんで登ってくる者は、月と地球間の距離を
実測したことのない空想者である。月から迎えの雲を下してもらうよりほかない。 科....