実科[語句情報] » 実科

「実科〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

実科の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
自叙伝」より 著者:大杉栄
で先生と会った時、先生はさびしそうに笑いながら言っていた。 その夏僕は、訓育(実科)では未曽有の十九点何分(二十点満点)で一番、学科では十八点何分で二番、操行....
わが町」より 著者:織田作之助
州から嫁が来た。平べったい器量のわるい顔のくせに、白粉をべたべたとぬり、けれども実科女学校を出ているということであった。 花嫁の自動車が来る時分になると、義枝....
田舎教師」より 著者:田山花袋
え」 「じゃ一つ、取っておくほうが、万事|都合がいいですな。中学の証明があれば、実科を少しやればわけはありゃしないから……教授法はちっとは読みましたか」 「少し....
河沙魚」より 著者:林芙美子
う事は、いくら無智《むち》な女でも知っているはずであるのに……。田舎《いなか》の実科女学校まで出た千穂子が、こうしたあやまちを犯し、あまつさえ、父との間に女の子....
写生紀行」より 著者:寺田寅彦
糸に貫ぬかれて始めて生きて連結して来る。これと同じようなものだと思う。 農科の実科の学生が二三人乗っていた。みんな大きな包みのようなものを携えている。休日でも....
イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
イツに於ては、形式社会学に対立した例の有力な社会学――H・フライアーによれば「現実科学としての社会学」――を、この形式社会学に対立させても亦特色づける。で結果と....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
るの。光井にそういう人がいません。ですから自分の将来の家庭のためにも便利ですし、実科しか出ていないというようなひけめもプラスになるものがあって、私たちのしてやれ....
最近日本の科学論」より 著者:戸坂潤
前進的な第一線の自然科学者達を国際的に一斉に、科学論の検討へ向わせたのである。事実科学論的な検討を加えなければ、変革的な理論が伴いがちな混乱を整理することが出来....
アインシュタイン」より 著者:寺田寅彦
スへやって来た。しかし国語や記載科学の素養が足りなかったので、しばらくアーラウの実科中学にはいっていた。わずかに十六歳の少年は既にこの時分から「運動体の光学」に....
アインシュタインの教育観」より 著者:寺田寅彦
若い人の自然現象に関する洞察の眼を開けるという事が最も大切な事であるから、従って実科教育を十分に与えるために、古典的な語学のみならず「遠慮なく云えば」語学の教育....
可愛い女」より 著者:神西清
中学の勉強がなかなか難しくなってとか、しかしどっちかといえばやはり古典教育の方が実科教育よりも優れている、というのは中学を出たときどの方面へも道が開けていて、志....
竹本綾之助」より 著者:長谷川時雨
ひい》でたところをとって生れた。姉は高女をこの三月に卒業し、中《なか》のいと子は実科女学校に学ばせている。綾之助は芸にも自家《じか》の見《けん》を立てているよう....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
て、毫も貯蓄せんと欲するものなしという。午後、文部属官の案内にて、医科大学および実科師範校を参観す。実科中に木工科、体操科、割烹科等あり。 十一日、晴れ。午後....
婚期はずれ」より 著者:織田作之助
つと、薬剤師のところへ後妻が来て、器量のわるい癖に白粉をべたべたとぬり、けれども実科女学校出だとのことだった。おたかは三日寝込んで、そしてその後薬剤師と口も利か....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
うち、中尾のみはその所在が不明であるが如く書いておいたが、その後奈良女子高師付属実科女学校長の森口奈良吉君から、有益なる注意を与えられて、ややその見当をつけるこ....