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実質的
「実質的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
実質的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
て兵制が乱れ政治力が弛緩して参りますと、折角ローマが統一した天下をヤソの坊さんに
実質的に征服されたのであります。それが中世であります。中世にはギリシャ、ローマ時....
「演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
として芸術家としての自分を高めて行く努力をつづけるよりしかたがない。そしてかかる
実質的な権威以外に真に自分を優位に支えてくれる力は決してあり得ないことを知るべき....
「映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
る確然たる規定がない。賞与に関する規定がない。 規定がないということは、つまり
実質的にもそういうものが存在しないことを意味する。 なぜならば会社は規定にない....
「聖書の読方」より 著者:内村鑑三
」とある其事である(約翰伝一章十二節)、単に神の子たるの名称を賜わる事ではない、
実質的に神の子と為る事である、即ち潔められたる霊に復活体を着せられて光の子として....
「河明り」より 著者:岡本かの子
前の会席膳の食品の鮮やかさに強て念頭を拭った。 季節をさまで先走らない、そして
実質的に食べられるものを親切に選んであった。特に女の眼を悦ばせそうな冬菜は、形の....
「新時代女性問答」より 著者:岡本かの子
とえば青踏時代の様に。 一平 つまり今の新しい女はそんな詩的な概念でなく、もっと
実質的に入ったんだろう。 かの子 詩的概念を表現する様になったとでも云いましょう....
「学生と教養」より 著者:倉田百三
ともこれはコーヘンとともに新カント派のいわゆる形式主義の倫理学であって、流行の「
実質的価値の倫理学」とは相違した立場であるが、それにもかかわらず、深い内面性と健....
「生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
と、こういうものを生かしている力がわれわれをも生かしている。そういうようにこれは
実質的でないかというと、そうも考えられない。また赤ん坊の命が無意義だということも....
「思い」より 著者:伊丹万作
つたい今までだれが映画を作つてきたのだ。だれが映画を愛し、映画を育ててきたのだ。
実質的な意味では、それはことごとく従業員のやつたことではないか。ことに事変以来、....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
時々に扮する人物をとおしてわれわれを予期しない感動に導くということが、その俳優の
実質的な価値です。この価値は絶対的なもので、いわば俳優の生命のようなものです。芸....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ったのである。 このようにしてしばらく時がたち、二人の競争者のあいだの情勢には
実質的な影響はなかった。ある晴れた秋の午後、イカバッドは、もの思いにふけりながら....
「ニッポン音楽」より 著者:兼常清佐
いるでしょうか。私共の受けた教育はすべて西洋の学問が基礎になったものです。教育の
実質的な学問の点から見れば、私共も西洋人も大体おなじものです。その上私共の生活に....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
詩でも観照でも表現でもない。ひとつの意志です。形式からいえば、食欲や性欲のような
実質的な、最も詩と遠い意志です。天香さんが私たちに欠乏しているといわれるのはかか....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
過去のはなばなしい紳士道とにさまざま彩られながら照り輝いたにもかかわらず、なんの
実質的な根拠ももたなかった悲しさは逞しく燃え上がり、風に揺らめいた、と思うまに、....
「扉の彼方へ」より 著者:岡本かの子
していた前の妻の墓標を建てることや、珪次の学費の補助のことや、感傷や遠慮を抜いた
実質的な相談をしました。蒼溟として暮れかかる松林の上の空に新月が磨ぎ出された。一....