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宣う
「宣う〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
宣うの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
銑さん、まあ、何てこッてしょう、どうした婆さんでしょうねえ。」 されば叔母上の
宣うごとし。年紀七十あまりの、髪の真白な、顔の扁い、年紀の割に皺の少い、色の黄な....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
その亀も、いよいよ朽ちはてようとしつつある時、たまたま大朝の鍋平朝臣、一日、私に
宣うよう、あの亀はどうした、おしいもんや、一つそれを市民博物館へ寄附したらどうや....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
任は、まさに大丈夫の行くべき行旅である。ゆめおろそかに思うな、大丈夫の汝等よ、と
宣うので、功をおさめて早く帰れという大御心が含まれている。「行くとふ」の「とふ」....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
息は些《ちと》の間で薊《あざみ》や荊《いばら》の粗食に安んずべく、寿命は五十歳と
宣う。驢これを聞いて跪《ひざまず》いて愁い申したに、慈悲無辺の上帝よ、某《それが....
「一九二七年春より」より 著者:宮本百合子
して話した。 夢 四 天皇、ステーションに停って居る汽車の中から何か
宣う 体をゆすりつつ 今大きな声 急に小さい声 又大きい声 変に不安だ。群集笑....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
実相を明らめられて、無上正等正覚に入らせられた大聖|釈迦牟尼仏様が「因果応報」と
宣うたのはここの事じゃ。親の因果が子に報いじゃア……エエカナア……。アハハハハハ....
「三国志」より 著者:吉川英治
時、賈※の前に再拝し、 「汝、漢朝の乱状に義をふるって、朕にあわれみを思え」と、
宣うた。 賈※は、驚いて、床にひざまずき、頓首して答えた。 「今の無情は、臣の....
「三国志」より 著者:吉川英治
万の勢子でかこみ、天子は、彫弓金※箭を御手に、駒を野に立てられ、玄徳をかえりみて
宣うた。 「皇叔よ。今日の猟を、朕のなぐさみと思うな。朕は、皇叔が楽しんでくれれ....
「三国志」より 著者:吉川英治
ないか」 太守の趙範は、すこぶる弱気だった。それを叱咤して、 「かいなきことを
宣うな。藩中に人なきものならいざ知らず――」 と、強硬に突っ張っていたのは前に....
「三国志」より 著者:吉川英治
。帝は、いそぎ朝臣をあつめて、御眦に血涙をにじませ、悲壮な玉音をふるわせて一同へ
宣うた。 「祖宗以来歴代の業を、朕の世にいたって廃せんとは、そも、何の不徳であろ....