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室
「室〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
室の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
は操《あやつ》り人形《にんぎょう》の舞台に変ってしまう。舞台はとにかく西洋じみた
室内。そこに西洋人の人形が一つ怯《お》ず怯《お》ずあたりを窺《うかが》っている。....
「カルメン」より 著者:芥川竜之介
ちに、ある場景《じょうけい》を思い出した。それは夜《よ》の更《ふ》けたホテルの一
室に大勢《おおぜい》の男女《なんにょ》に囲《かこ》まれたまま、トランプを弄《もて....
「影」より 著者:芥川竜之介
れられたのか、急に憂鬱《ゆううつ》な眼つきになった。
……電燈を消した二階の寝
室には、かすかな香水の※《におい》のする薄暗がりが拡がっている。ただ窓掛けを引か....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
会が開かれていた時の事である。ある曇った日の午後、私《わたくし》はその展覧会の各
室を一々|叮嚀《ていねい》に見て歩いて、ようやく当時の版画《はんが》が陳列されて....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
国を去る事が出来さえすれば、どんな土地へでも行きたいと思う。支那《しな》でも、沙
室《シャム》でも、印度《インド》でも、――つまり懐郷の悲しみは、自分の憂鬱の全部....
「河童」より 著者:芥川竜之介
我らのもっとも信頼するメディアム、ホップ夫人を同伴し、該《がい》ステュディオの一
室に参集せり。ホップ夫人は該ステュディオにはいるや、すでに心霊的空気を感じ、全身....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
ながら、大儀そうに食卓の前を離れた。それから隔ての襖《ふすま》を明けると、隣の病
室へはいって行った。
「ソップも牛乳もおさまった? そりゃ今日は大出来《おおでき....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
ある婦人雑誌社の面会
室。
主筆 でっぷり肥《ふと》った四《し》十前後の紳士《しんし》。
堀川保吉....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
脳溢血とは思っていない。第一死んだとも思っていない。ただいつか見たことのない事務
室へ来たのに驚いている。――
事務
室の窓かけは日の光の中にゆっくりと風に吹かれ....
「狂女」より 著者:秋田滋
幾日かのあいだは何ごともなく過ぎた。その将校には、前もってこの家の主婦が病気で隣
室に寝ていることが耳に入れてあったので、彼のほうでも、そのことは別に気にもとめな....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
び、義弟をつれて曲馬見物に行き、入口の所でこみ合って喧嘩椅子にかかりて、西向きの
室から外を眺めつつ日を暮らし、終に眠るがごとくにこの世を去り、静かに墓地に葬られ....
「寡婦」より 著者:秋田滋
欝な霖雨にうたれて、轍のなかで朽ちていた。 あらまし葉をふるいつくした森は、浴
室のようにじめじめしていた。一たび森へ足を踏みいれて、雨のつぶてに打たれた大木の....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ら逃げだしてきたのかとまちがえるかもしれない。 彼の学校は低い建物で、大きな教
室が一つきりの粗末な丸太づくりだった。窓はガラス張りのもあったが、帳面の紙をはぎ....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
れにはこんな題がついていた。 なぜか? 一八五一年六月二十日―― 私は会議
室から出た。私はブロンデルを死刑にした。彼はなぜ自分の五人の子を殺害したのだろう....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
門と朝太郎を同道して、代官様の前に表われました。すると代官様と家来たちはちゃんと
室の外までお出迎えして、朝太郎を床の間の前に坐らせて、丁寧にお辞儀をしました。太....