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「宦官〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

宦官の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青年と死」より 著者:芥川竜之介
× すべて背景を用いない。宦官《かんがん》が二人話しながら出て来る。 ――今月も生み月になっている妃《....
運命」より 著者:幸田露伴
いたる天子の、建文帝に対して如何の感をや為したまえる。御史の密奏を聞召して、即ち宦官の建文帝に親しく事えたる者を召して実否を探らしめたもう。呉亮というものあり、....
大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
つ並んでいる風変りの戸棚の中に、皇帝の衣裳が蔵《しま》ってあったが、此の部屋から宦官《かんがん》が皇帝の祭服を運んで来た。それは殆んど折ることの出来ない程ごわご....
李陵」より 著者:中島敦
き男と成り果てるからだともいう。この刑を受けた者を閹人《えんじん》と称し、宮廷の宦官《かんがん》の大部分がこれであったことは言うまでもない。人もあろうに司馬遷《....
十二支考」より 著者:南方熊楠
一城に入り、大勢町を行くに紛れ込んで王宮らしい家に到り進むと、大広間の上に小姓や宦官《かんがん》に取り囲まれた貴人あり、起って諸客に会釈した。かの貧人たちまち身....
連環記」より 著者:幸田露伴
る。真宗崩じて後、其|后の悪みを受け、擅に永定陵を改めたるによって罪を被り、且つ宦官雷允恭と交通したるを論ぜられ、崖州に遠謫せられ、数年にして道州に徙され、致仕....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
男に扮《ふん》する女は怪物にすぎない――それになしてしまうとは? ハムレットを、宦官《かんがん》になし、もしくは曖昧《あいまい》な両性人物になすとは! そういう....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
を飾りたててるこのビザンチンの皇后は、軽薄才子、美学者、批評家、などという多くの宦官《かんがん》にとり巻かれていた。ただ国民が音楽に通じていなかった。ワグナーや....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ある公証人が代議士となり、ある似而非《えせ》コルネイユがティリダートを書き、ある宦官《かんがん》が後宮を所有し、陸軍のあるプルュドンムが偶然に一時期を画すべき決....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
アガは、神にささげられた魂の宮殿を閉鎖し監視していた。修道女は宮女であり、牧師は宦官《かんがん》であった。信仰熱き女らは、夢のうちに選まれてキリストを所有してい....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
顔つきは、奴隷市《どれいいち》で山出し女どもの中にひとりのヴィーナスを見いだした宦官《かんがん》の長のようでもあり、三文絵の中にラファエロの一枚を掘り出した美術....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
た土地を家畜の牧場に変えようという提議が行われた。この恐るべき計画の実行は、支那宦官の智能と決心とによって防止された1)。しかしこの計画だけでも、征服者の権利の....
知識と政治との遊離」より 著者:中井正一
収賄し、巨大化し、その権力者をその知識をもって簒奪せんとすることが起るのである。宦官的官僚こそは、知識と政治の妥協的遊離の涯と考えてよいと思うのである。何れの歴....
決闘」より 著者:神西清
ったように太鼓の音で起床し就床させるもよい、われわれの貞潔と美徳を保持するために宦官を置くもよい、今日の狭小な保守的道徳の埒を越える者は、片っ端から銃殺するもよ....
リラの手紙」より 著者:豊田三郎
るまでは百千万の想像が阿修羅の如くあばれまわっていたのに、いざとなるとそいつらは宦官のようにおとなしくなっちまいましてね、併し久能君、落付いてやりましょう、と下....