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「害毒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

害毒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
一夕話」より 著者:芥川竜之介
猛烈な何物も知らずにいるんだ。そこに彼等の致命傷《ちめいしょう》もあれば、彼等の害毒も潜《ひそ》んでいると思う。害毒の一つは能動的に、他人をも通人に変らせてしま....
奇遇」より 著者:芥川竜之介
しょうね。 編輯者 何と云う論文ですか? 小説家 「文芸に及ぼすジャアナリズムの害毒」と云うのです。 編輯者 そんな論文はいけません。 小説家 これはどうですか....
映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
ないことがわかる。ただこのうえはさいわいにして彼らが無能であってこれ以上映画界に害毒を流すことさえなければまことに見つけものだと思ってそれだけで十分消極的に喜ん....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
る科学的方法の陳列のために、審美的方法を犠牲にしたことは、これまで多くの博物館の害毒であった。 同時代美術の要求は、人生の重要な計画において、いかなるものにも....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
怖をおぼえた。それでも、この庭園を現世のエデンの園であるというのであろうか。その害毒を知りながら自ら培養しているこの人は、果たしてアダムであろうか。 この疑う....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
と、劣情……若し汝にしてその実情に接触せんか、初めて闇の魔群の、いかに戦慄すべき害毒を人間界に流し得るかを会得したであろう。身を切る如き絶望の冷たさ、咫尺を弁ぜ....
活動写真」より 著者:淡島寒月
もまた、物質的となって再生後の彼女は前と打って変った性格の女となって世にあらゆる害毒を流すのであった。その中ある医者から、あなたは激怒した場合に、必らず死ぬとい....
学生と生活」より 著者:倉田百三
るのは危険な場合が多いが、遅いのは心配することはない。 恋をあさる害毒 その青春時代を早期から、多くの恋愛を経験したいというような考えは捨て去ら....
可能性の文学」より 著者:織田作之助
聞、雑誌を見ても、げす、悪達者、下品、職人根性、町人魂、俗悪、エロ、発疹チブス、害毒、人間冒涜、軽佻浮薄などという忌まわしい言葉で罵倒されているのを見て、こんな....
新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
腐った木の上に出た大きな苔のような、誘惑的な、しかし一切の行為を殺す夢想によって害毒された、選ばれた人々の病的な感情の複雑さを平民に強いる事は出来ない。よし吾々....
流行唄」より 著者:兼常清佐
うというのが、そもそも話が無理である。 私は流行唄というものが、どれだけ社会に害毒を流しているか、その程度を知らない。もし実際に害毒を流しているものなら、ナカ....
彼等流浪す」より 著者:小川未明
い感情こそ、土と人との連結でもあるのだ。 どこの村落にせよ、まだ、あまり都会的害毒に侵されざるかぎり、また、彼等が土を耕している人間であるかぎり、自然発生的に....
魂の喘ぎ」より 著者:大倉燁子
いう少年が成長したところで碌な者になるはずはない、家名を汚し親の名を耻しめ社会に害毒を流して他人に迷惑をかける。また彼自身の将来も暗澹たるものでしょう。 私は....
味を知るもの鮮し」より 著者:北大路魯山人
無価値である。煙草などもその一例であって、好まざる者には全くの無価値である。否、害毒となって健康をそこねるであろう。 人間一生涯好きな物ばかりで、三度三度の食....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
防共の第一義は民心を安定し、安居楽業を与える事である。多くの漢人に対し共産主義の害毒を日本人に対するように宣伝をしてもどうも余り響かないらしい。共産主義が西洋覇....