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害虫
「害虫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
害虫の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
メだ」 こういう評判が金魚家仲間に立った。タガメは金魚に取付くのに凶暴性を持つ
害虫である。そんなことを云われながらも彼はどうやらこうやら、その姉妹魚の方をでも....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
は床のない積木造りで、内部から扉一つで本館に通じていた。そして、各種の園芸用具や
害虫駆除の噴霧器などが、雑然と置かれてあった。法水は、本館に出入りする扉の側で、....
「未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
わるい奴じゃ」 お百姓さんは、もぐらの悪口ばかりをいった。しかしもぐらは、畑の
害虫をたべるから、お百姓さんのためにもなっているのだ。 「おじさん、もぐらは、ど....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
一するであろう、非凡の才あるものが凡人を駆使するのは、非凡の科学者が電気や磁気や
害虫や毒液を駆使すると同じである。露国はソビエト政府を建てたがかれらを指揮するも....
「無人島に生きる十六人」より 著者:須川邦彦
をあけて住みこみ、かたい木を、まるで海綿のようにしてしまう。海中の白蟻のような、
害虫だ。 三番めのは、フナクイムシ。これは、ミミズのような長い虫で、はじめは小....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
は平和のシンボルをつくることを使命とするぞ。心身ともに筋金の通らん奴は平和日本の
害虫であるぞ」 「エエ、適材適所と申しまして、
害虫も使いようでざんす」 とサル....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
平常田や畑へ出て働くうち、鋤鍬の先に触れて死ぬ虫を憐み、また作物を育てるためには
害虫駆除をして思わぬ殺生をするので、百姓たちの心に自ずからこの仏心が生ずるのだと....
「博物誌」より 著者:岸田国士
ま鶯は答える。 彼は桜んぼを返す。が、その桜んぼと一緒に、彼が一年間に嚥み込む
害虫の三万の幼虫も返してよこす。 〔Le Martin-Pe^cheur〕 今....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
が出来ず、自分自身の裨益にも自分自身の幸福にもすることが出来ず、自分の身を枯らす
害虫に気づいていながら、それにわが身を蝕むにまかせて諦めている男、その昇る太陽は....
「怪獣」より 著者:岡本綺堂
あるんですか。」 「あります。」と、博士はうなずいた。「その土地に流行する一種の
害虫を調査するために、一ヵ月ほどもMの町に滞在していました。そのあいだに近所の町....
「もう軍備はいらない」より 著者:坂口安吾
の前でまだいぶっていたね。 サイパンだのオキナワだのイオー島などで、まるで島の
害虫をボクメツするようにして人間が一かたまりに吹きとばされても、それが戦争なんだ....
「決闘」より 著者:神西清
「ああいいよ。食虫動物の中には随分面白い奴がいるんだ。例えばモグラだね。こいつは
害虫を駆除するから有益だと言われている。こんな話があるよ。昔あるドイツ人が、モグ....
「誤った鑑定」より 著者:小酒井不木
女はびっくりして、もしや、それがパリス・グリーン Paris Green(植物の
害虫を除くための砒素含有の粉末)ではないかと思い、ハリーとエドナの居た室に来て、....
「富籤」より 著者:神西清
もなしに眺めていた彼等の顔つきが、胸のむかつくほど憎らしくなった。 『実に何たる
害虫どもだ!』と彼は思った。 すると細君の顔までが厭な、憎らしいものに見えはじ....
「近頃感じたこと」より 著者:小川未明
をつくり、幹に穴などをあけるのでは、客観的にばかり、ながめてもいられなくなって、
害虫として駆除しにかゝったのです。 草花屋から、買ってきた殺虫液の効能書には、....