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家の集
「家の集〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
家の集の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
一人《おひとり》であろうなどと、噂のあったほどでございます。でございますから、御
家の集《しゅう》にも、若殿様の秀句や名歌が、今に沢山残って居りますが、中でも世上....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
決意を示した。 それならばそれもよし。ただ子供はどうか? 子供も、昨日のわが
家の集会を聞いたと見え、ある程度の事情を感づいているらしい。「残っているものを食....
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
笑を洩らしながら。 谷について一町ばかり上ると、こんもりした森の向うに、小さな
家の集団《かたまり》が見える。阿弥陀沢の部落である。なかに、庄屋づくりの白壁の家....
「天災と国防」より 著者:寺田寅彦
ような場所には自然に人間の集落が希薄になっていたのではないかと想像される。古い民
家の集落の分布は一見偶然のようであっても、多くの場合にそうした進化論的の意義があ....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
反対に不満に感じた者が少くなかった。係官の口ぶりでは、この隣組の一同が、さも迷信
家の集まりであって、この世にありもしない幽霊の幻影を見て、愚かにもさわぎたててい....
「イデオロギーの論理学」より 著者:戸坂潤
識性の概念は吾々を、実際化の業績の科学的価値に容嘴する権利を持ち合わさない。実際
家の集団は理論家の夫を優越し得ない。かかる実際家達はそれ故大衆ではない、実際化は....
「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」より 著者:佐々木直次郎
すれば、それは君の新しい友人のあの顔だ!」 その横町の角を曲ると、古風な立派な
家の集まった一郭があったが、今では大部分はその高い身分からおちぶれて、一階ずつに....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
方方をさまよい歩いていた。 ある晩、町でも最も宏壮なる別邸の一つとして知らるる
家の集会にコスモもまじっていた。彼は貧しいながらも、何か自分の捜索を早める端緒を....
「銀三十枚」より 著者:国枝史郎
だけを、本物の白金で作ったのでしょう?」 「つまりフリーメーソンリイは、虚無思想
家の集りなんです。で彼等の守護本尊は、イスカリオテのユダなんですね。本尊を贋金で....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
れても仕方がないという覚悟がいるのだ。 昔から講談などにもよくあることだが、主
家の集金の帰りなどに、バクチに手をだしたり女にひっかかったりして身を亡す。集金に....
「環礁」より 著者:中島敦
で、陽が海に落ちると、すぐに真暗になる。私が淋《さび》しい東海岸から、それでも人
家の集まっている西岸へと廻って行った頃は、もう既に夜であった。椰子樹の下の低い民....
「曙覧の歌」より 著者:正岡子規
余の初め歌を論ずる、ある人余に勧めて俊頼《としより》集、文雄《ふみお》集、曙覧《あけみ》集を見よという。それかくいうは三
家の集が尋常歌集に異なるところあるをもってなり。まず源《みなもとの》俊頼の『散木....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
そこで、この会名の相談になったのでありますが、牙彫
家の集団の会であるから、牙彫の「牙」という文字を入れるか、入れないかという間題に....
「日本男子論」より 著者:福沢諭吉
らしめんとするには、根本を私徳の発育に取らざるべからず。即ち国の本は家にあり。良
家の集まる者は良国にして、国力の由《よ》って以《もっ》て発生する源は、単に家にあ....
「読倫理教科書」より 著者:福沢諭吉
義となり、社会の交際法となるべし。 けだし社会は個々の家よりなるものにして、良
家の集合すなわち良社会なれば、徳教究竟の目的、はたして良社会を得んとするにあるか....