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家主
「家主〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
家主の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
う》がある。これは社会主義者の正義であろう。彼処に房のついた長剣がある。あれは国
家主義者の正義であろう。わたしはそう云う武器を見ながら、幾多の戦いを想像し、おの....
「樗牛の事」より 著者:芥川竜之介
どくな墓に詣でようという気は樗牛に対しても起す勇気がない。
しかし怪しげな、国
家主義の連中が、彼らの崇拝する日蓮上人《にちれんしょうにん》の信仰を天下に宣伝し....
「星座」より 著者:有島武郎
き家根の上にその建物は高々と聳《そび》えている。
けれども長い時間となげやりな
家主の注意とが残りなくそれを蝕《むしば》んだ。ずり落ちた瓦《かわら》は軒に這い下....
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
魚住氏はさらに同じ誤謬《ごびゅう》から、自然主義者のある人々がかつてその主義と国
家主義との間にある妥協を試みたのを見て、「不徹底」だと咎《とが》めている。私は今....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
んが引受けて、彼らが威力を失いますと、次には新しい国家が発生してまいりました。国
家主義がだんだん発展して来て、フランス革命のときは一時、世界主義が唱導されました....
「売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
裡で。 「熊沢はここに居るぞう。」 「まあ。」 「随分ですこと、ほほほ。」 と
家主のお妾が、次の室を台所へ通がかりに笑って行くと、お千さんが俯向いて、莞爾して....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
くなら其許からと云う処だが、何も面倒だ。俺は小室と云う、むむ小室と云う、この辺の
家主なり、差配なりだ。それがどうしたと言いたい。 ねえ、老人。 いやさ、貴公....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
かり、南瓜の勢は逞しく、葉の一枚も、烏を組んで伏せそうである。 ――遠くに居る
家主が、かつて適切なる提案をした。曰く、これでは地味が荒れ果てる、無代で広い背戸....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
化銀杏 泉鏡花 貸したる二階は二間にして六畳と四畳半、別に五畳余りの物置ありて、月一円の極なり。
家主は下の中の間の六畳と、奥の五畳との二間に住居いて、店は八畳ばかり板の間になり....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
なく古くより持ち伝えたるなり。近隣の人は皆年久しく住みたれど、そこのみはしばしば
家主かわりぬ。さればわれその女房とはまだ新らしき馴染なれど、池なる小魚とは久しき....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
ていた家から、田圃の方へ一町ばかり行った処に、村じゃ古店で商も大きく遣っている、
家主の人柄も可し、入口が別に附いて、ちょっと式台もあって、座敷が二間、この頃に普....
「梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
方位な小さな凧へ、すが糸で糸目を長く付けた凧売りとだけだ。この凧はもと、木挽町の
家主で兵三郎という男が拵らえ出したもので、そんな小さいものだけに、骨も竹も折れや....
「一寸怪」より 著者:泉鏡花
云う事がある、丁度秋の中旬だった、当時田舎屋を借りて、家内と婢女と三人で居たが、
家主はつい裏の農夫であった。或晩私は背戸の据風呂から上って、椽側を通って、直ぐ傍....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
対手が差配さんなり、稲荷は店請の義理があるから、てッきり剣呑みと思ったそうで、
家主の蕎麦屋から配って来た、引越の蒸籠のようだ、唯今あけます、とほうほうの体で引....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
併合を待つの余裕をあたえず、しかも力の急速なる拡大を生存の根本条件とする結果、国
家主義の時代から国家連合の時代への進展を見、今日世界は大体四個の大集団となりつつ....