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「家作〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

家作の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
河童」より 著者:芥川竜之介
ました。それから急ににやりと笑い、小声にこう僕に話しかけました。 「隣はわたしの家作《かさく》ですからね。火災保険の金だけはとれるのですよ。」 僕はこの時のゲ....
魔術」より 著者:芥川竜之介
だ》をつきつけながら、 「さあ、引き給え。僕は僕の財産をすっかり賭ける。地面も、家作《かさく》も、馬も、自働車も、一つ残らず賭けてしまう。その代り君はあの金貨の....
老妓抄」より 著者:岡本かの子
存分にやってみちゃどうだね」 こうして、柚木は蒔田の店から、小そのが持っている家作の一つに移った。老妓は柚木のいうままに家の一部を工房に仕替え、多少の研究の機....
」より 著者:岡本かの子
まを使っている。 古くからある普通の鮨屋だが、商売不振で、先代の持主は看板ごと家作をともよの両親に譲って、店もだんだん行き立って来た。 新らしい福ずしの主人....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
は、千家流に伝える七事の式おきてがきの一つである。 二九 見渡せば……――藤原定家作。千家流に伝えられる七事式の法策書の一つである。 三〇 夕月夜……――「茶話....
食魔」より 著者:岡本かの子
断ち、売れそうな漢字辞典や、受験本を書いて独力で出版販売した。当ったその金で彼は家作や地所を買入れ、その他にも貨殖の道を講じた。彼は小富豪になった。 彼は鰥で....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
上田屋もとうとう見切りをつけて、日清戦争前後に店をやめてしまった。しかしほかにも家作などをもっているので、店は他人にゆずって、自分たちは近所でしもた家暮らしをす....
異妖編」より 著者:岡本綺堂
では後家の女あるじで、小僧ひとりと女中一人、小体に暮らしてはいますけれど、ほかに家作なども持っていて、なかなか内福だということです。ところが、お貞さんというひと....
恨みの蠑螺」より 著者:岡本綺堂
小泉の店は旧家で、大名屋敷や旗本屋敷へも出入りをしている。菓子商売のほかに地所や家作を持っていて、身上もいい。主人はまだ若い。四年前に嫁を貰って無事に暮らしてい....
蜘蛛の夢」より 著者:岡本綺堂
の方でも催促します。そこで、叔父は一時のがれの気やすめに、自分は石切横町に一軒の家作を持っているから、もし盆前までに返金が出来なかったらば、それをおまえの方へ引....
良夜」より 著者:饗庭篁村
家は裏家なれど清く住なし何業とはなけれど豊げなり。後に聞けばその辺三四ヶ所の地所家作の差配をなす者なりとぞ。予がこの家に宿して八日目の事なりき。桜時なり、三社の....
葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
を押廻して、五十七の今年二十六年の間、遊女八人の身抜をさしたと大意張の腕だから、家作などはわがものにして、三月ばかり前までは、出稼の留守を勤め上りの囲物、これは....
妖怪学」より 著者:井上円了
くのごとき意味より起因せり。葬式、婚礼、祝日、祭日に用うる衣服、飲食、引っ越し、家作に時日を選び方角を定むる等、多少みな連想に関係せざるはなし。これを要するに、....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
十三万ありと称す。よって、市街の大きさはサンチアゴ市の三分の一に当たると同時に、家作、道路すべての設備が、その割合に応じて同市より劣る。ただリマの特色としては、....
とと屋禅譚」より 著者:岡本かの子
問屋であり、父親の抜目の無い財産の建て方から、四日市裏の自宅の近所に多少の土地と家作も持ち、金融力と信用はある方だったが、国太郎の代になってからの此の貸借逆調の....