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「家例〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

家例の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
、半紙の裏表のようにぴたりと合った愉快を感じた覚《おぼえ》がただ一遍ある。それは家例として年に一度か二度田口の家族が揃《そろ》って遊びに出る日の出来事であった。....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
はよっぽど驚いたと見える」 去年と云うから弘治三年、端午の節句の夜であったが、家例によって楯無しを飾り、信玄は酒宴を催した。 その時信玄は楯無しについて一場....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
え、誰も見たがりますから、作左衞門は自慢で、件の皿を出しますのは、何ういうものか家例で九月の節句に十八人の客を招待して、これを出します。尤も豪家ですから善い道具....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
葬式のあった晩は、吉左衛門に縁故の深かった人たちが半蔵の家の方に招かれた。青山の家例として、その晩の蕎麦振舞には、近所の旦那衆が招かれるばかりでなく、生前吉左衛....
」より 著者:島崎藤村
三吉の故郷へ積み送ったことなぞを話した。お種は妙に改まった。 朝飯には、橋本の家例で、一同炉辺に集った。高い天井の下に、拭き込んだ戸棚を後にして、主人から奉公....
三筋町界隈」より 著者:斎藤茂吉
む」というのがあって、私はこれをノオトに取って置いたことがある。この文は普通道徳家例えば『益軒十訓』などの文と違い実世間的な教訓を織りまぜたものであって、いつし....
芝、麻布」より 著者:小山内薫
左団次は先代以来、十二月の三十一日に一門を引き連れて、ここへそばを食いに来るのが家例になっていた。或年の大晦日に高島屋が森元の家へ、私を誘いに寄ったことがあった....