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家具
「家具〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
家具の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「不思議な島」より 著者:芥川竜之介
ながら、僕の側へ腰をおろした。
ここはホテルのサロンであろう。セセッション式の
家具を並べた、妙にだだっ広い西洋室である。が、人影《ひとかげ》はどこにも見えない....
「蠅男」より 著者:海野十三
子がハッキリした。ここはどうやら食堂|兼喫煙室らしく、それと思わせるような什器や
家具が並んでいた。なんにせよ、どうも豪勢なものである。――若い警官は、相変らず彼....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
られる大工は、職人の中でも特殊な、非常に立派な部類を成している。彼らの仕事は漆器
家具匠の仕事にも劣らぬ精巧なものであるから。 茶室はただに西洋のいずれの建築物....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
の葉書の上書きを五人の店員が精々と書いていた。其間に広告屋が来る。呉服屋が来る。
家具屋が来る。瓦斯会社が来る。交換局が来る。保険会社が来る。麦酒の箱が積まれる。....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
た。秘密の大金庫も、壁からくりだして、すっかりあけて調べた。ありとあらゆる什器や
家具を調べ、今は、壁をかるく叩いてまわっている。どこかに彼の知らない極秘の隠し場....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
更紗《サラサ》が貼ってあった。立派な革椅子に、チーク材の卓子など、すこぶる上等な
家具が並んでいて、床を蔽《おお》う絨氈《じゅうたん》は地が緋色《ひいろ》で、黒い....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
ると、かざりもなんにもない殺風景な建物であったが、玄関からなかへはいってみると、
家具などがなかなかりっぱであった。 家の中には、誰もいなかった。さっするところ....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
ども蹴れども、開きはしなかった。 もう無体に癪にさわってきて、そこらにある什器
家具を手あたり次第にぶち壊してやろうかと思い、まず卓子に手をかけたのであるが、や....
「空襲警報」より 著者:海野十三
ようが遅かった。三十秒以内に、落ちた焼夷弾のまわりの畳や襖や蒲団などの燃えやすい
家具に、ドンドン水をかけてビショビショに濡らせばよかった。すると焼夷弾がクラクラ....
「故郷」より 著者:井上紅梅
わたしどもはとうとう家移りのことを話した。 「あちらの家も借りることに極めて、
家具もあらかた調えましたが、まだ少し足らないものもありますから、ここにある嵩張物....
「わが妻の記」より 著者:伊丹万作
じようずなほうではない。といつてむだ費いもしない。ときに亭主に黙つて好きな陶器や
家具を買うくらいが関の山である。家計簿はつけたことがない。私がどんなにやかましく....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
つくのだった。 しかし、帰って来れば来るで、三十年このかた同じ場所に置いてある
家具のいつ見ても変らぬ恰好、新らしかった頃から知っている肱掛椅子の擦り切れたあと....
「J・D・カーの密室犯罪の研究」より 著者:井上良夫
を挙げてみると、部屋が密閉される前に盗賊がはいって、格闘があったり、負傷したり、
家具が破壊されたりなど、つまり殺人事件の際争いでもあったと思わせるようなことが起....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
隅田川を、やがて、大船で四五日の中に裏木戸へ積込むというので、間に合せの小鍋、碗
家具、古脇息の類まで、当座お冬の家から持運んでいた、といいます。その折に、雲原明....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
だけど……やっぱりあの男はわるい魔法をつかうんだわ。おっかさんの代からのだいじな
家具に、悪霊をふきこんだんだわ。でなければ、いつもおっかさんが腰かけていた、あの....