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「家憲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

家憲の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
郎兵衛さんにはまたご運よくもあの陽吉さんていう男の子どもが生まれたんでね、代々の家憲どおり、七郎兵衛さんが兄をさしおいて、今の生島屋の何万両っていうご身代を、ぬ....
新釈諸国噺」より 著者:太宰治
を渡る時には、いかなる用があろうとも火打袋の口をあけてはならぬと子々孫々に伝えて家憲にしようと思った。どうにも諦め切れぬのである。いったい、何文落したのだろう。....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
堀|石見守の剣道指南南条右近の三男で同苗右三郎というのであったが、鏡家へ入ると家憲に従い葉之助と名を改めた。 三 「鏡家の養子葉之助殿は十二....
明治美人伝」より 著者:長谷川時雨
りまで出入することの出来る立身出世――玉《たま》の輿《こし》の風潮にさそわれて、家憲《かけん》厳しかった家までが、下々《しもじも》では一種の見得《みえ》のように....
明治大正美人追憶」より 著者:長谷川時雨
認めなければならない。歴々たる人々の正夫人が芸妓上りであるという風潮に誘われて、家憲の正しいのを誇った家や、商人までが、一種の見得《みえ》のようにして、それらの....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
が起り、私はこれに対して意見を陳述する機会を得たので、その以前より出来ていた、御家憲の実施を促がし、その結果として諮問員を東京と松山とに置かれ毎年の経費や重要の....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
茶の湯とに入門させたが、午前九時から午後五時までは裁縫をしこまれた。 我が家の家憲としては、十一二歳を越すと、朝の清掃を大人同様、女中も書生もわかちなく一様に....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
に、ふと思いついたことがあった。ハハア、さては、と気がついた。 千頭家には妙な家憲があるのだ。この家憲は世間の人々にも知られているが、世間の噂は元々|当になら....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
繁栄の少しも衰えぬ家というのは、よほど代々の遺訓に力強いものがあり、そういう家の家憲を見ると、必ずそこには質素を第一とし、固く奢侈を戒めてある。子孫がこの家憲を....
剣侠」より 著者:国枝史郎
い代々井上嘉門が支配いたして居りました。……で、この秘密を保つために、逸見三家は家憲として、外界との交際を避けて居りました」 「それは聡明なやり口ではござるが、....
南国太平記」より 著者:直木三十五
が出世しようという――斉彬公を取巻く軽輩には、多分にそれがある」 「然し、島津の家憲では、御世子が二十歳になられたなら、家督をお譲り申すのが常法でござりませぬか....
露の答」より 著者:坂口安吾
ているのです。数名の女中もいるけれども、各※職域を守って堅く容喙をつつしむことが家憲の如くでありました。 その翌日のことです。加茂五郎兵衛の手沢品や日記などを....
大橋須磨子」より 著者:長谷川時雨
世もさほどでない女さえ、我第一の器量人といったふうに振舞うのが多いのに、大橋家の家憲がそうしたのか、彼女の生れたちがそうなのか、立入って知らないが奥床《おくゆか....
金狼」より 著者:久生十蘭
る分家とは、あたかも、主人にたいする奴僕《ぬぼく》の関係にひとしかった。葵の家の家憲には、つぎのような一章があったのである。 〈……ひたすら、ご本家さまに恭順し....
Moods cashey」より 著者:服部之総
は他の日本商人とひとしかしらず、余の商品の値段を一言にして請求するのみ、これ余の家憲なり」=Watarkshee atcheera kooni maro mar....