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「家族制度〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

家族制度の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
河童」より 著者:芥川竜之介
のはことごとく互いに苦しめ合うことを唯一の楽しみにして暮らしているのです。ことに家族制度というものは莫迦げている以上にも莫迦げているのです。トックはある時窓の外....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
態で強国に維持されることを極めて便利とする。又財産の私有を制度となさんためには、家族制度の存立と財産継承の習慣とが欠くべからざる必要事である。これらの外面的な情....
新日本の進路」より 著者:石原莞爾
孫等の縱の系列をすべて抱擁し、これが經濟單位であり、且つ生活單位でもあつた。この家族制度は日本の傳統的美風とされたが、一面非常な不合理をも含んでいた。我等の理想....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
に於て制度を指すと共に、他方に於てその制度の習得感情をも指すことを述べた。例えば家族制度という習俗が、一方家族という制度を指すと共に、他方家族的感情や家族的倫理....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
来るまではどうしても亭主を離れることは出来ない。と共に柔よく剛を制するのは、わが家族制度の美風であり、又わが国の現在の国家の姿でもある。そしてこの「家族制度」的....
辞典」より 著者:戸坂潤
世界的発達水準に達しているにも拘らずなお著しい封建制の残存物(軍閥・官僚・国家的家族制度・其他)に依存しているのであるが、そこで日本のファッシズムはこの封建的残....
「別居」について」より 著者:伊藤野枝
とえ家族の人達は、どれほど寛大でありましょうとも、どこまでも因習の上に建てられた家族制度というものを越えない範囲での寛大は、私には――他の多くの類した家の人たち....
由起しげ子よエゴイストになれ」より 著者:坂口安吾
人の作品は光彩を放つだろうが、今のところは、女房小説である。 だいたい、日本の家族制度のような国で、女房に適格な女に、ろくな小説の書ける見込みがない。 由起....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
める方をとるのであった。しかし、天罰はかかってその生母たる一女性にあつまる。わが家族制度の悲しい気風だ。彼女が自害したのはそのためだ。村人たちは彼女の自害を信じ....
宝塚生い立ちの記」より 著者:小林一三
という行き方になって来たのだが、しかし私の過去四十年の経験から見ると、これまでの家族制度のうちの見合結婚もなかなかよいものだと思う。これには親が勝手に決めるとい....
東洋文化史における仏教の地位」より 著者:高楠順次郎
に行っても尚更ない。どの国に行っても日本のように徹底的な組織はない。これは日本の家族制度の組織がかくはっきりならしめた所以であります。その中で一層堅固に世襲で行....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
すから、恋愛までがよほど資本主義の圧迫を受けているのです。あなたたちの時代はただ家族制度だけと戦ったらよかったのですが、私たちはブルジョア階級と戦わねばならない....
お母さんは僕達の太陽」より 著者:小川未明
の家庭がみんなそう出来るなら、子供たちは、どんなに幸福なことであろうか。麗わしい家族制度のためにも、私は、お母さんが、いつも家庭の人たらんこと望むのであります。....
近頃感じたこと」より 著者:小川未明
ことはできなかったでしょう。 しかし、厳密にいえば、健全なる家庭生活以外には、家族制度の基礎がありとは、考えられないのであるが、すでに、家庭にしてかくのごとく....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
に忠告しやすいものです。ここの道理を、「兄弟は他人の始め」と言います。 日本の家族制度上、兄弟愛を特に親子の愛の次に親密のものと考えられる傾向がありますが、そ....