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「家長〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

家長の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
放送された遺言」より 著者:海野十三
の夜間飛行挙行の一機が民家に墜落して、屋根を破ったのみか天井裏でラジオ研究中の同家長男天野祐吉(二四)を惨死せしめた大椿事」という二つのニュースが、肩をならべた....
仇討禁止令」より 著者:菊池寛
るほかはないではないか。それよりも、われわれが身命を賭して土佐兵を撃ち退け、徳川家長久の基を成せば、お家繁盛のためにもなり、御先祖以来の御鴻恩に報いることにもな....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
民族古来の習慣に基づいたもので、神道の迷信的習慣の定めによれば、いずれの家もその家長が死ぬと引き払うことになっている。この習慣はたぶんあるわからない衛生上の理由....
渾沌未分」より 著者:岡本かの子
いがする。父は娘を神秘な童女に思い做して、自家|偶像崇拝慾を満足せしめたい旧家の家長本能を、貝原との問題に対してどう処置するであろうか。自分の娘は超人的な水泳の....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
搗くときぞ」 むす子は、おかしさが口の端から洩れるのをそのまま、子供等に対する家長らしい厳しい作り声をあっさり唇に偽装して、相手の群に発音し終ると、くるりと元....
姉川合戦」より 著者:菊池寛
の兵を出し、形式的に信長に対する加勢として越前に遣わし、只管信長に頼った方が、御家長久の策であると云ったが、久政聴かず、他の家臣達も、久政に同意するもの多く、長....
死者の書」より 著者:折口信夫
。 そんな事は、どうでも――。まず、郎女さまを――。 噛みつくようにあせって居る家長老額田部子古のがなり声がした。 同時に、表戸は引き剥がされ、其に隣った、幾つ....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
かである。『告白篇』のごとき、一時は座右から離されぬ宝典でもあったらしい。かれは家長風の権威をもっていた。それを謙虚な言葉に包んで、開発の精神を社会に及ぼそうと....
光は影を」より 著者:岸田国士
残つていたのかと、彼はちよつと意外に思い、それが愛情とか礼儀とかの問題ではなく、家長のおのずからな圧力がそこに示されているもののように感ぜられた。 が、彼が箸....
剣侠」より 著者:国枝史郎
した。 賭場荒れ 1 嘉門は決して人格者ではなく、又勝れた施政家でもなく、ただ家長という位置にあり、伝統的にその位置を利用し、圧制し専政し、威圧ばかりしていた....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
日本の相続の習慣は(習慣だろうな。昔は制度や法律ではなかったろう)古代に於ては家長が自分の好きな子供に与える。これを選定相続というのかね。しかし、長兄に与える....
「日本民族」とは何ぞや」より 著者:喜田貞吉
信念とを一にせる一大民族が、数千年来の歴史によって互いに結び付き、相ともに宗家の家長と坐す天皇を、元首と奉戴しているものである。この意味において我ら国民は、こと....
」より 著者:カフカフランツ
も弟は、自分は若いのにもかかわらず、わたしたちの一家のなかでは不幸な事情のために家長の責任ある地位へみずから押し上げられているのだ、ということをよく知ってはいる....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
われた最初であった。仰せを蒙ったのは和歌所の寄人たちであり、事務には和歌所の開闔家長が何かと与っているから、和歌所の設立は撰集事業の前ぶれであったといえなくもな....
俗臭」より 著者:織田作之助
げて、立派に男として成功して下さい。私も児子家に来たからは、及ばずながら児子家の家長としてのあなたの目的をお助けいたします」 といったと、その後、屡々義妹たち....