» 容物

「容物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

容物の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
海底都市」より 著者:海野十三
と、決してあやしげなるものははいっていないことを説明した。そして中をひらいて、内容物をぞろぞろと取り出して見せた。しかし僕にはそれらがどういう役をするものである....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
つ》を入れ、人事不省《じんじふせい》の博士と遺留《いりゅう》の鞄《かばん》とを内容物もろとも引取っていったのであった。 博士を護って、一行は目黒《めぐろ》行人....
ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
が出来た。発見のヒントは、金の部屋を探したときに掴んだものだった。それは灰皿の内容物からだった」 「うむ」 「あのとき、君も知っているだろうが、灰皿の中には、燐....
地獄の使者」より 著者:海野十三
なった紙片をつかみ出して、机の上へ放り出した。くすくすと笑う者があった。その胃内容物一覧表は、長谷戸検事の手に渡って、拡げられた。帆村は立上ると検事の背後へ行っ....
人体解剖を看るの記」より 著者:海野十三
入れてスーッと開いていった。どこまでもどこまでも開いてゆく。それはどうやら腸の内容物を調べてゆくらしい。結局、腸は全部切り開かれ、その上でソックリ両手でつまみだ....
戦時旅行鞄」より 著者:海野十三
長は目を丸くして、 「それで何ですか、貴下のお持ちになっている三つのトランクの内容物は、いずれも重力打消器の全部分品なんですか。で、何でまあ重力打消器を三つも、....
爬虫館事件」より 著者:海野十三
るものは大してありませんが、それぞれのけだものに頃合いの大きさに切ったり、分けて容物に入れたりするのが大変です。肉類の方は、生きている兎だの鶏だのには、冥途ゆき....
流線間諜」より 著者:海野十三
江山君、その婦人の屍体を早く法医学教室へ送って解剖に附してくれ給え。ことに胃の内容物を検査して貰うんだよ。いいかね」 「承知しました」 と、大江山課長は帆村に....
豆腐買い」より 著者:岡本かの子
第一にお豆腐を自分で買いに行こう。おそらくあんな古典的な食物はない。お豆腐をこの容物へ入れてわたしの丸い手がこれを提げた姿を気狂いのお京さんに見せてやろう。そし....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
似した症状を起す場合がある。しかし、中毒としては末梢的所見はないのだし、胃中の内容物はほとんど胃液ばかりなんだ。――これはちょっと不審に思われるだろう。けれども....
誤った鑑定」より 著者:小酒井不木
ていたスチューワートという人が死体解剖を命ぜられました。解剖の結果、死体の胃の内容物に、多量の砒素化合物があるとわかったので、事件は裁判所に廻され、予審判事が出....
たずねびと」より 著者:太宰治
、窓の外の景色をぼんやり眺めていたのです。内心は、私こそ誰よりも最も、その籠の内容物に関心を持っていたに違いないのですが、けれども私は、我慢してその方向には一瞥....
安重根」より 著者:谷譲次
いつあお笑い草だ。 ニイナ 笑いごっちゃありませんわ。まるで中気病みですわ。水の容物を持たしたら、すっかりこぼしてしまいますわ。 安重根はふっと沈思する。 ニイ....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
い経験的な所与性を持っている。と云うのは、この直覚内容の多様が、雑多な幾つかの内容物が、事実の名によって、単に経験的に、即ち合理論的な根拠なしに、「事実真理的」....
古井戸」より 著者:豊島与志雄
云い初めた。「光子が金魚が好きでしてね。随分買ってやったものですが、何しろ硝子の容物《いれもの》でしょう、じきに死んでしまうので、それきり一切金魚は止めましたが....