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宿場女郎
「宿場女郎〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
宿場女郎の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
どい奴ですよ。茂兵衛や銀八の肚《はら》では、こうして生け捕って置いて、二人の女を
宿場女郎に売り飛ばす目算でしたが、金右衛門と為吉がいては何かの邪魔になる。殊に為....
「「享楽座」のぷろろぐ」より 著者:辻潤
ダダはスピノザを夢見て いつでも「鴨緑江節」を口吟んでいる だから 白蛇姫に恋して
宿場女郎を抱くのである 浅草の塔が火の柱になって その灰燼から生まれたのが 青臭....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
出して鈴ヶ森で殺してしまい、文次郎から百両の金を奪い取った上に、奥様を東海道筋の
宿場女郎に売り飛ばすという、重々の悪事を企んでいたんです。そこで二十五日の晩は無....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
に自分の名を染めぬいた手拭を配ったばかりでなく、ほかにもっと大きい原因があって、
宿場女郎とはいいながら、品川のお駒の名は江戸じゅうに聞えていたのであった。 彼....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
た。 「それにしても、伊豆屋の女房をどこへやった。もう三十八の大年増だ。まさかに
宿場女郎にも売りゃあしめえ。あの女房をどこへ葬ったよ」 しん吉はやはり答えなか....
「無惨」より 著者:黒岩涙香
築地カイワイに支那人の張て居る宿が二ヶ所あった、其一ヶ所に恐しいアバズレの、爾サ
宿場女郎のあがりでも有うよ、でも顔は一寸と好い二十四五でも有うか或は三十位でも有....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
えそうな細い筋よ、蕨、ぜんまいが、山賤には口相応、といって、猟夫だとて、若い時、
宿場女郎の、※もかしくも見たれど、そんなものがたとえになろうか。……若菜の二葉の....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
織の透見をしたり、糸取場を覗いたり、のそりのそり這うようにして歩行いちゃ、五宿の
宿場女郎の張店を両側ね、糸をかがりますように一軒々々格子戸の中へ鼻を突込んじゃあ....
「三十歳」より 著者:坂口安吾
好みで、汚らしい慾情に憑かれており、金を握れば遊里へとび、わざ/\遠い田舎町まで
宿場女郎を買いに行ったりしていたのである。 私はこうして女の情慾に逆上的な怒り....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
持っていた。可愛がってくれた甚内が、遠い他国へ行ったことも兄の甚三がお北という、
宿場女郎に魅入られて、魂をなくなしたということも、ちゃんと心に感じていた。それが....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
てはいなかった。 布団の上に胡座を組み、黙然として考え込んだ。 (お山はどうせ
宿場女郎、売物買物で仕方ねえが、高萩の猪之松は顔役だ。四百五百の乾児共から、立て....
「廿九日の牡丹餅」より 著者:岡本綺堂
、腹さんざん慰み物にされて、身ぐるみ剥がれて古浴衣一枚にされて……。揚句の果てに
宿場女郎にでも売り飛ばそうとする、おまえの相談は聞かずとも判っているんだ。どうせ....
「役者の一生」より 著者:折口信夫
書いた。当時福助は活歴の影響が満々とあるから品のよい遊女となり、源之助は間違えば
宿場女郎というような風に演じた。福助は気位益高く上品になって、世話の遊女は久しく....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
訪いとむらいたまえと、舌を掉って語ったというのである。――嘘ばっかり。大小哥哥、
宿場女郎の髪の香、肌ざわりなど大話をしていたればこそ、そんなものが顕われた。猪か....
「活人形」より 著者:泉鏡花
工夫はおっとある。「どうだ。一所に交際ってくれたら、翌日とは言わず帰り次第藤沢(
宿場女郎の居る処)を奢ってやるが、と言えば四人顔見合わせ、「なるほどたかの知れた....