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「寄々〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

寄々の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
ん」秀子「では私が此の家に存《のこ》って居る記録や古来人の口に存って居る所などを寄々に取り調べて自分で合点して居るだけの事を申しましょう、最う長く話して居る時間....
父帰る」より 著者:小林多喜二
上げてやるんだ、と。 お君が首になったというので、メリヤス工場の若い職工たちは寄々協議をしていた。お君の夫がこの工場から抜かれて行ってから、工場主は恐いものが....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
、一そう彼の旅愁をなぐさめたのである。 イタチ組の悪業にたまりかねた町の人々は寄々相談のあげく、この町の船主の中で誰よりも太ッ腹な人物で通っている一力丸の主人....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
マル三とは合併して新式の会社をやろうなどゝ話がありまして、山キの御主人と私どもと寄々話合っておりましたが、重二郎さんへの信頼は大そうなもので、会社の方へは清作さ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
は、あの沿岸で生活している農民にとっては生命線の大問題である、というところから、寄々《よりより》の農民の間に反対運動が起った。 この二つが有力なる反対理由であ....
少女地獄」より 著者:夢野久作
は思わなかったが最近、彼女の功績を大いに認めなければならぬ状態を認めて、姉や妻と寄々相談をしていた次第であったが、折も折、ちょうどそのさ中に、実に奇妙とも不思議....
三国志」より 著者:吉川英治
たので、都府の百官は、曹操を尊んで、「魏王の位に即いていただこうじゃないか」と、寄々、議していた。 侍中の王粲は、曹操の徳を頌した長詩を賦って、これを侍側の手....
私本太平記」より 著者:吉川英治
命をうけて帰ったらしいとのこと。それに別府の能登ノ介清秋も、甲ノ尾の館にあって、寄々一族の密議があったとも聞いています。ともあれ、お気をつけて」 「こころえた」....