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寄り寄り
「寄り寄り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
寄り寄りの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
間、御油断召さる間敷候。堀|織部正殿恩顧の者共に候。 殿に筋違いの御恨み抱き、
寄り寄り密謀中のところを突き止め候間、取急ぎおしらせ仕候」 ふいっと対馬守の面....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
半蔵らの願いとするところで、最初横浜行きのうわさを耳にした時に、弟子たちの間には
寄り寄りその話が出た。わざわざ断わって行く必要もなかったと師匠に言われれば、それ....
「縮図」より 著者:徳田秋声
いるリーダアが一人つくのであった。十五六から二十、二十四五の男女もあった。彼らは
寄り寄り秘密に相語らい、監獄部屋でも脱出するような気持で、昼は人気のない野山に寝....
「四十八人目」より 著者:森田草平
おいては、家中の者の一分立たずと、御城代大石内蔵助様始め、志ある方々が集まって、
寄り寄り仇討の相談をなされた。その連名の中へ、わしも去年の暮から加わったのじゃ」....
「雪の宿り」より 著者:神西清
お文庫の残った上はその壁にせめて小屋なりと差掛け、警固いたさねばなりませんので、
寄り寄りその手筈を調えておりました所、表の御門から雑兵およそ三四十人ばかり、どっ....
「魔都」より 著者:久生十蘭
っき、伝次を幸田の妾宅へ差向けると間もなく警保局から皇帝失踪の報知を受け、かくは
寄り寄り対策協議中なのである。
林が皇帝に取入って安南で先取した優良ボーキサイ....
「天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
めて、新田の竿入れだけでも今年は用捨して貰いてえと願い出て見ようでねえかと、村で
寄り寄り相談ば打《ぶ》ったでがす。それだけのことでえすて。村は加々見でえす。 ....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
めて、新田の竿入れだけでも今年は用捨して貰いてえと願い出て見ようでねえかと、村で
寄り寄り相談ば打《ぶ》ったでがす。それだけのことでえすて。村は加々見でえす。 ....
「三国志」より 著者:吉川英治
の首を取って、蜀帝の陣に献上申せば、きっと重き恩賞を下さるにちがいない」 と、
寄り寄りささやいて、不穏な兆候をあらわした。 糜芳、傅士仁は、身の危険を感じだ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
山の空を見ては、楠木一族の孤塁を思い、この大軍の包囲によくもと、心で讃嘆したり、
寄り寄り小声で声援もしていたのだった。わけて楠木家の祖は、玉櫛ノ庄に住んで、散所....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
んな危地へわれらの棟梁をやってはならん。断じて、上洛は阻止すべきだと、一族どもは
寄り寄り憂えているのですぞ。その憂いを負って、私は勅使にきっぱりとお断りを呈した....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
条の悪時代に見るがごとき、朝廷無視の暴状となり、その果てには、元弘初期のように、
寄り寄り、若公卿ばらの悲憤やら密会となって、君もまたついには、武家の膺懲を思し立....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
女房めを追い出すか。俺どもの方から主家を追ン出るか。 亭主どもは、いきまいて、
寄り寄り、亭主会議をひらいたが、扶持取りのかなしさ、女房|未練、かつは時めく高家....